トレイルカメラの選び方
トレイルカメラとは? 性能の違い・機種の選び方を徹底解説!
トレイルカメラ(センサーカメラ)を購入しようと検索してみると、多種多様なカメラがずらりと出てきます。 最近では各社から様々なカメラが発売され、価格も性能も異なり、結局どれを買ったらいいのか分からず、迷ってしまうのではないでしょうか?
性能や機種を比較してみても、ちょっと難しくてよく分からないという人のために、「鳥獣被害対策ドットコム」では、トレイルカメラ(センサーカメラ)初心者でも分かりやすいよう、性能の違いや機種の選び方についてまとめました。
トレイルカメラ
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トレイルカメラの基本
▼動画:トレイルカメラの基本を分かりやすく解説しています
トレイルカメラ(自動撮影カメラ・センサーカメラ・野生動物カメラなどと呼ばれることもあります)とは、動物(人)の熱を感知して自動で撮影するカメラです。 一般的なトレイルカメラは、無人の状態で「静止画撮影」「動画撮影」「夜間撮影」ができます。
トレイルカメラは、赤外線センサーを搭載しており、赤外線センサーは、熱(赤外線)を発生する物体 (動物など)がセンサーの感知エリア内を移動すると、外気と対象物の温度差を感知して、シャッターが作動して撮影を行います。
そのため、外気と対象物の温度差があるものであれば、動物や人だけでなく、例えば、日光によって表面温度が高くなった風に揺れる葉っぱや動く車などにも反応することがあります。逆に、センサーの感知エリア内でも、人や動物などの物体が全く動かない場合は、センサーは感知しません。
また、センサーの特性上、ガラス越しではセンサーが反応しないので、ガラス越しに撮影したい場合は、センサー撮影ではなくタイムラプス機能を活用することでガラスを通しての撮影が可能になります。
トレイルカメラは、野生動物のモニタリング、不法投棄の監視や防犯など、屋外での設置・使用を想定されているため、屋外の環境下で稼働できるよう頑丈に設計されています。 また、屋外の設置は電源が取れる範囲内に限定されるように思われますが、トレイルカメラは基本的に乾電池で稼働でき、電源や配線が不要なので、設置場所を選ばず簡単に設置できます。
トレイルカメラの撮影画像には、日時・温度・電池残量などが同時に記録されるので、野生動物の生態観察や狩猟の現場でも幅広く活用されています。
撮影した画像・動画をメール送信し、パソコンやスマートフォンでほぼリアルタイム(メール送信分のタイムラグ(数秒)は発生します)で確認が出来る通信タイプの機種もあり、頻繁なデータ回収が困難な遠隔地に設置し、遠隔操作で撮影するなど、活用方法、活用範囲はトレイルカメラの技術 (ICT・IoT)の進歩に合わせ、年々確実に広がっています。
近年では、野生動物の生態調査や獣害対策以外にも、屋外防犯や不法投棄の監視などの目的でも普及しています。
トレイルカメラでの撮影イメージ
▲画像:日中、光のある場所での撮影(カラー)
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▲画像:夜間、光の不十分な場所での撮影(モノクロ)
※夜間カラー撮影できる機種もあります
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便利なトレイルカメラは野生動物対策の他、様々なシーンで活用されています!
- 乾電池で数か月の稼働も可能!
- 野生動物のモニタリングや生態記録に!
- けもの道に設置し、罠を仕掛けるポイント選定に!
- 夜行性の動物の動きも確認可能!
- 通信タイプ機種なら、ほぼリアルタイムで確認、遠隔操作も可能!
- 不法投棄等の監視・防犯カメラとしても活用!
- 河川・道路・建設現場・植物の定点観測にも活用!
▼動画:トレイルカメラで撮影した野生動物の侵入の様子
トレイルカメラのメリットとデメリット
このように様々な用途で活用できる便利なトレイルカメラですが、もちろんデメリットもあります。そこで改めて鳥獣被害対策や狩猟を目的にトレイルカメラを使用する際のメリットとデメリットをまとめてみます。
トレイルカメラのメリット
①昼夜問わずの撮影が可能
トレイルカメラは設定により24時間の稼働が可能で、夜間は白黒、機種によっては夜間もカラーで撮影できるものがあります。
②被害を出している動物種の判別が可能
トレイルカメラは昼夜問わず24時間撮影できることから、被害農地付近にトレイルカメラを設置して、被害を起している野生動物を判別することが可能です。足跡やフンから推測するよりも姿を確認する方がより確実なため、被害獣種にあった対策を行うことが可能です。
③狩猟での利用
トレイルカメラは狩猟でも大きな力を発揮します。ワナへの慣れ具合や餌づけ具合を確認できます。通信機能付きのものを使用すれば、カメラのデータを回収せずに、遠隔で獣の動きを確認できます。また、通信機能付きカメラとセットで遠隔操作可能なワナを採用すれば、自宅にいながら、ワナを稼働させ効率的な捕獲が可能になります。
トレイルカメラのデメリット
①盗難の可能性
トレイルカメラは、どこにでも設置でき、屋外に設置する機会が多いことから、盗難の可能性があります。 盗難防止用の専用のロックも販売されていますので、盗難の恐れのあるような場所で設置する場合は、併せて購入することをお勧めします。
②防水性、防塵性の問題
トレイルカメラを屋外で使用する場合、雨や土ぼこりなどに晒され、場合によっては故障に繋がる場合があります。最近の機種は、防塵性や防水性の高いものが販売されていますので、購入する際は、IP(防水防塵規格)を確認した上で購入することをお勧めします。
鳥獣被害対策ドットコムが厳選したトレイルカメラ一覧
1.照射ライトの種類
トレイルカメラの照射ライトは、大きく分けて下記の4種類があります。目的の使用用途やシーンに適したライトの機種を選択しましょう。
①不可視光線フラッシュ(ノーグローライト)
不可視光線フラッシュ(ノーグローライト)は、人や動物の目には見えない波長の赤外線を照射して撮影しますので、警戒心の強い動物に最適です。ただ、撮影された映像をチェックすると、明らかにカメラ目線の動物を撮影することがまれにあるようです。人間の目では見えない赤外線ですが、もしかしたら動物には、ほんのりと見えているのかもしれません。
ノーグローライトでの夜間撮影時、撮影画像は白黒になります。
※ノーグローライトは防犯目的での使用にも適しています。
1200万画素の静止画及びフルHD動画の撮影が可能。防水性が高く耐久性に優れており、内部モニターは日本語表記で扱いやすい、日本向けのトレイルカメラです。様々な業務に対応できる多機能・高性能を追求したバランスの良い人気機種です。
②可視光線フラッシュ(ローグローライト)
可視光線フラッシュ(ローグローライト)は、フラッシュ部分がほのかに光る波長を照射して撮影します。不可視光線フラッシュ(ノーグローライト)よりも明るく照射できるため、明るめの画像が撮影されます。
ローグローライトでの夜間撮影時、撮影画像は白黒になります。
撮影時に少量の可視光が照射されるため、夜間撮影の際、動物に対して若干の刺激となる可能性があります。営巣調査やコロニーの観察などでの使用をご検討の場合は、動物に警戒されにくい「①不可視光線フラッシュ(ノーグローライト)」の機種をお勧めいたします。
▲画像:暗闇でほのかに光るローグローライト
× close
Bushnell ブッシュネル トロフィーカム 24MPプライムCOMBOローグロウ【SDカード・乾電池付属】
最大2400万画素の高解像度撮影を実現。 0.3秒のトリガースピードで素早い対象物にも対応。 ブッシュネル トロフィーカムシリーズの中でコストパフォーマンスの高いトレイルカメラ(センサーカメラ)です。本体内の自動判断により光が不十分な場合は、LEDフラッシュ機能を使用したノーグロウに比べ明るいモノクロ画像を撮影が可能です。
③白色LEDフラッシュ
センサーが動物を感知すると、白色LEDライトが点灯するので、夜間でもカラー撮影することができます。LEDライトは、ストロボフラッシュとは異なり、長時間の点灯も可能なので、カラー動画の撮影も可能です。
ただし、明るい光を出すため、警戒心の強い動物を撮影する場合は、逃げてしまう可能性もあるので注意が必要です。また、デリケートな環境での使用(営巣調査やコロニーの観察などでの使用)の場合は、LEDライトが動物を刺激し、ストレスを与える恐れがありますので、「①不可視光線フラッシュ(ノーグローライト)」の機種をお勧めいたします。
白色LEDフラッシュでの夜間撮影時、カラー静止画・動画撮影が可能です。
ハイクカム CL2 は、夜間もカラー撮影が可能な白色LEDライト搭載のトレイルカメラです。1200万画素静止画・音声付きFHD動画(最大120秒)の撮影が可能になりました。
④ストロボフラッシュ
一般的なカメラに搭載されているストロボフラッシュと同様、一瞬、強い光を出して撮影しますので、白色LEDライトよりも明るく鮮明に撮影できます。 強い光を放つので、シャッタースピードを速くすることができ、撮影被写体のブレが小さいのが特徴です。 ただし、連続照射をすることができないので、撮影は静止画のみで、動画撮影はできません。
ストロボフラッシュでの夜間撮影時、カラー静止画撮影が可能(夜間動画撮影不可)です。
白色LEDフラッシュと同様に、デリケートな環境での使用(営巣調査やコロニーの観察などでの使用)の場合は、ストロボフラッシュが動物を刺激し、ストレスを与える恐れがありますので、「①不可視光線フラッシュ(ノーグローライト)」の機種をお勧めいたします。
▲画像:ストロボフラッシュにて夜間撮影
※対象物までの距離3.5m
× close
▲画像:白色LEDフラッシュにて夜間撮影
※対象物までの距離3.5m
× close
TREL(トレル) 40J-T は、フラッシュタイプを選べるのが最大の特徴で、夜間カラー撮影だけでなく、シロクロ撮影も可能!最大4800万画素の静止画撮影。
※夜間にカラーで静止画を連続撮影する場合、1枚目はストロボフラッシュで撮影、2枚目以降は白色LEDフラッシュで撮影します。
トレイルカメラを選ぶポイント
- 照射ライトの種類は機種により異なり、トレイルカメラの大きな特徴の1つです。
- 照射ライトの種類によりそれぞれ向き不向きがあります。
- 対象動物や環境、用途に最適な機種を選ぶようにしましょう。
2.トリガースピード
トリガースピードとは、赤外線センサーが動体の熱を感知してからシャッターを切るまでのスピードを表します。つまり、トレイルカメラは、センサーが対象物を確認してからシャッターを切るまでのタイムラグがあり、センサー感知の瞬間にシャッターを切ることはできない、ということです。
当然ですが、タイムラグが短い方が、動物の撮り逃しがないと言われていますので、動きが早い動物にはトリガースピードが速い機種が向いています。 最近のトレイルカメラのトリガースピードは1秒を切るものも多くなり、中には、センサー感知から0.15秒で撮影を開始する高性能なトレイルカメラも出てきました。
トレイルカメラの性能を比較する上で、トリガースピードの速さは非常に重要なポイントとなります。トリガースピードが遅いため、シャッターを切った頃には、被写体がフレームアウトしてしまった。あるいは動物の尻尾しか写っていない・・・、などといった悲しい経験をされた方も多いのではないでしょうか?
安価なトレイルカメラ製品の中には、トリガースピードが1秒未満と仕様に記載があるものの、実際の数値は全く異なり、シャッターを切るまで数秒かかってしまう、粗悪なカメラもあるようですので、購入の際には注意が必要です。
Bushnell ブッシュネル トロフィーカムXLT 32MPノーグロウDC4K
0.15秒の最速トリガースピードと驚異の3200万画素の静止画撮影が可能。新搭載のデュアルイメージコア(DC)で昼夜くっきり撮影。トレイルカメラとして必要な最新技術・機能が惜しみなく注ぎ込まれたハイスペックな機種です。
3.センサー反応距離
ここでご紹介するセンサーの反応距離もセンサーカメラを選ぶ際の重要なチェックポイントの1つです。 トレイルカメラは、動物などの熱を持つ動体から発する赤外線を感知し、自動で撮影するカメラですが、当然、熱を感知するエリアにも限界があります。
一般的に、カメラ機種によってセンサーの反応距離は異なり、短いものでは15m、長いもので30m程度となります。 ただし、外気温と被写体との温度差が小さい場合は、センサーが反応しなかったり、あるいは反応する距離がメーカー仕様(最大値)を下回ることもありますので、仕様に記載されているセンサー反応距離は目安として考えた方が良いでしょう。
また、センサー反応距離が最大20mというメーカー仕様でも、それはカメラの正面の値であって、下図のように正面から角度が付いた場合は、その距離は短くなるので注意が必要です。
このようなセンサーの仕組み上、センサーが実際に反応する距離範囲は、被写体となる動体のサイズや、撮影時の気温など、撮影環境よって大きく変わってきます。 例えば、大型のシカやイノシシなどは、比較的遠方にいても撮影できる場合が多いですが、ネズミ類や小鳥などの小動物は、遠方のものを撮影することはできません。
また、夜間撮影時は、フラッシュの届く距離範囲(最長照射距離)も影響しますので、センサー反応距離に加え、夜間撮影も想定した最長照射距離も踏まえてカメラの設置ポイントを決めることが重要です。 混同してしまいやすいですが、熱感知できる範囲(センサー反応距離)と、フラッシュの届く範囲(最長照射距離)は別の指標として、認識しておきましょう。
4.F.O.V(画角)
トレイルカメラの画角は、一般的には40~60°のものが主流となります。 また、なかには100°以上の広角タイプもありますが、高画角タイプの機種はまだまだ少なく種類も限られています。
画角が広角になると、広範囲の撮影が可能になるため動物の撮り逃しを軽減できる一方で、夜間照射用の赤外線LEDの数を増やさなければいけないなどバッテリー消費量が多くなってしまうといったデメリットもあります。
広角レンズ搭載!撮影可能角度100°で、広範囲の撮影が可能なトレイルカメラです。静止画2400万画素、トリガースピード0.35秒の人気モデルです。
WAMキャプチャー 撮影イメージ:画角比較
※WAMキャプチャー02はWAMキャプチャー05の従来機(販売終了機種)です。
5.接写撮影機能
トレイルカメラの撮影可能距離は一般的に最長15m~30m程の機種が主流で、1m以内の近距離撮影はピントが合わない機種が多いのですが、中には近距離の撮影が可能な「接写撮影機能」に特化した機種や、最短焦点距離が変更可能な焦点レンズを標準付属した機種もあります(現在当店では取り扱いなし)。
スズメ以下のサイズの小鳥や、ネズミなどの小型哺乳類を対象とした場合、以下の点から撮影が難しいといわれています。
①対象が遠くにいると、センサーが感知できない(熱量が小さいため)
②逆に近すぎると、ピンボケしてしまい綺麗な画像が残せない(通常のトレイルカメラは焦点距離が長いため)
接写での撮影が可能であれば、近距離の対象にピントを合わせて撮影できます。
また、小鳥を撮る場合、水場(バードバス)や餌台などの誘引物を設置することにより、狙った場所をピンポイントで撮影することができますので、接写撮影可能なカメラを使うことで、小鳥も綺麗に撮影できます。
Bushnell ブッシュネル トロフィーカム ネイチャービューHDライブ(※販売終了)
トリガータイムが短く、短焦点レンズを備えたトレイルカメラ。焦点レンズが付属したこの機種を使用することで、撮影が難しいとされていた小さく動きの機敏な動物の撮影が可能となります。
最短照射距離が変更可能な焦点レンズ標準付属
近距離の対象物が撮影可能な、焦点レンズが標準付属されています。(46cm・60cm)
野鳥や小動物等の撮影にも適しています。
近距離でも高画質で鮮明な動画撮影が可能
▼ 動画:給餌台に集まる小鳥たち
6.メール送信機能(通信タイプトレイルカメラ)
最近はICT・IoT技術の発展により、撮影した画像や動画をほぼリアルタイムでパソコンやスマホで確認できる通信タイプの機種も増えてきました。撮影した画像にはカメラの状態(電池残量など)を確認できる情報が含まれており、わざわざ設置場所まで確認しに行かなくても、遠隔地でカメラの状態が確認できます。
また、SMS機能付きSIMカードを使用することで、SMS(ショートメール)機能を利用して任意のタイミングで撮影したり、設定を変更したりといった遠隔操作も可能となりました。
通信タイプのトレイルカメラを利用する際は、MVNO(格安SIM)を利用するため、月々のランニングコストがかかりますが、比較的低価格で運用が可能です。トレイルカメラから送信される大量の静止画や動画を管理する、クラウドサービスも普及してきました。
また、最近ではAIを活用して業務効率化を図るサービスも増え、トレイルカメラを野生鳥獣の捕獲効率化に活かす「スマート捕獲」も進められています。
※通信機能の付いたトレイルカメラを利用する場合、SIMカードの契約やカメラ設置環境の電波状況の確認など、事前にチェックしなくてはいけない事項が多くあります。そのため、トレイルカメラを購入してから実用するまでの調整期間として1ヶ月程度のテスト期間を設けることをお勧めいたします。
撮影した静止画・動画を設定したメールアドレス宛に送信可能。最大画素数2,000万画素、防水性にも優れた高性能なバランスの良い機種です。
※本製品は業務向けトレイルカメラです。 現在、法人・行政・教育機関様のみを対象とした限定販売となっております。
7.防塵防水性能(IP規格)
基本的に屋外での設置を前提として設計されているトレイルカメラであり、近年では多くの機種が「防滴仕様」を謳っていますが、実は防塵防水性能の高い機種はまだまだ少ないというのが現状です。
トレイルカメラの故障の原因の第一位が浸水・水没による故障です。ほとんどの場合、浸水・水没による故障は保証対象外となるため、機種選びの際に「防水性能」の有無が重要なポイントとなります。
トレイルカメラの防水・防塵の性能については、「IP〇〇(※)」という規格で仕様に表記されています。〇〇の部分には性能に応じた数字が入り、数字が大きいほど性能が高いと判断します。
トレイルカメラの防水性能(IP規格)の見方
- 十の位は0~6までの数字が入ります。
内容は「人体・固形物体に対する保護」、つまりは防塵性能に関係しています。 - 一の位は0~8までの数字が入ります。
内容は「水の侵入に対する保護」、つまりは防水性能に関係しています。 - 最も性能が高い場合は「IP68」となり、「完全な防塵構造で、水面下での使用が可能」ということになります。
※IP(International protection)規格 IEC(国際電気標準会議)で定められている防水・防塵の規格。詳しくは「IP規格・防水保護構造及び保護等級」を参照ください。
また、防塵防水性能が低いトレイルカメラは屋外での設置ができないかというと、そんなことはありません。防水用のオプションを付属したり、設置の際、様々な工夫をすることで、防水対策を強化することが可能です。
防塵・防水性能がIP68の最高水準のトレイルカメラ。さらに広角レンズ(100°)を搭載したモデルです。その他、Ltl-6210シリーズでは通常画角モデル、ローグローライトモデルも展開しています。
鳥獣被害対策ドットコム取り扱い機種性能比較表
トレイルカメラ購入前に知っておきたい機能と特長
ここまでご説明してきました、トレイルカメラの特長や性能の違いから、あなたが必要としている機能・性能は何なのか明確になりましたでしょうか?
トレイルカメラ(センサーカメラ)には他にもいろいろな機能や特長があり、機種によって搭載されている機能が異なりますので、あなたが必要としている機能を備えているトレイルカメラはどれなのか、機能・性能をきちんと理解したうえで比較選定する必要があります。
前述の性能の違いの他にも、トレイルカメラには下記のような機能・特長がありますので、カメラ選定の参考にしてください。
◆リカバリータイム
リカバリータイムとは、撮影終了後、次の撮影準備ができるまでのカメラの回復時間のことで、リカバリータイムが短いほど連続的な撮影が可能になります。
リカバリータイムは機種により大きく異なり、ストロボの回復に時間がかかるモデルは15-20秒ほどかかるものもあり、逆にリカバリータイムが短い高性能機種だと、1秒程で回復します。リカバリータイムが短い機種を使うことで、対象を逃さず、より高い撮影成功率が見込めます。
◆タイムラプス撮影
タイムラプス撮影とは、設定した時間間隔で撮影する方法です。熱感知とは異なり、設定時間間隔で撮影を行うため、センサー感知ができない対象物(植物の定点観測/河川監視/ガラス越しの撮影)などにも有効です。
タイムラプス撮影とセンサー感知撮影と併用できる機種もあり、例えば、1時間ごとに撮影しつつセンサーが検知した際にも撮影するといった設定も可能です。設定できる間隔は機種によって異なり、5秒間隔~24時間間隔まで様々です。
◆スケジュール機能
スケジュール機能とは、設定した時間帯のみカメラを稼働させることができる機能です。センサー撮影・タイムラプス撮影の2つのモードを2パターンのタイムスケジュールで組むことができる機種もあり、これによりモーション感知撮影と定点観測を時間帯毎に使い分けることが1台で可能になります。
例えば、「Bushnell ブッシュネル トロフィーカム」シリーズに搭載されている「フィールドスキャン機能」では以下画像のようなスケジュール設定が可能です。
このように、スケジュール機能で撮影時間帯を設定することで、撮影したい時間のみ稼働させることができるので、例えば、対象動物の出没時間帯に合わせて設定することで電力消費を削減し待機時間を延ばすことができます。
赤外線センサーカメラでは、直射日光を浴びた草葉が風で揺れることにより赤外線を感知し、動物が写っていなくても撮影すること(空うち)があります。スケジュール機能は、特に昼間に多いこの「空うち」を避けたい方にはお勧めの機能です。
◆画質(画素数)
近年の技術の進歩により高画素で撮影できるカメラがどんどん出てきていますが、静止画の画質は、画素数だけではなく、センサー感度や性能の違いなど、他の要因によって仕上がりも異なりますので、「画素数が大きい=高繊細できれいな写真が撮れる」とは一概には言い切れないのも事実です。
画質を重視してカメラを選ぶ際は、実際の撮影画像サンプルを見比べ、昼と夜、それぞれの撮影時の画質のバランスが良いカメラを選定することがポイントです。
また、画素数が大きいと、画像を処理してSDカードに記録するのに時間がかかり、スピードを犠牲にすることもありますし、それだけSDカードの容量を圧迫します。通信タイプのカメラを使い、データ送信する場合には、データ容量にも注意しなければなりませんので、利用環境、用途、目的に合わせて最適な画素数を設定することが重要です。
◆動画サイズ/動画撮影時間
動画の撮影時間は一般的には5秒~60秒程度の機種が多いですが、中には120秒、180秒撮影可能な機種もあります。動画は静止画以上にデータサイズが大きくなることや、また、撮影時に電力を多く消費するため、画質の高い設定や長い撮影時間の設定をする際には注意が必要です。
機種によっては夜間の動画撮影時間が短く制限されるものもあるので、購入、使用前に仕様をよく確認するようにしましょう。なお、通信タイプのカメラの場合、1回の送信で送ることができる容量(10MBまでなど)が決まっています。
◆液晶モニター(カラー/外部モニター等)
液晶モニターも機種によって様々で、最近ではカメラ本体にカラーモニターが付いていて、わざわざSDカードを取り出し、PC上で撮影データを確認しなくても、カメラ本体上で撮影画像を確認できるモデルが一般的になってきています。その他、外部モニター付属の商品もあります。
◆メニュー画面の言語(日本語・英語)
トレイルカメラは輸入モデルも多く、メニュー画面の表記が英語の機種もあります。英語メニュー画面だとしても、操作自体はそれほど難しいものではありませんので、トレイルカメラの扱いに慣れた方であれば直感的に操作設定することはできますが、日本語の取扱説明書が手元にあった方が安心です。
中には日本語の取扱説明書が付属していない機種もあるそうなので、トレイルカメラを初めて購入する方は、事前に、日本語説明書の付属の有無を確認することをお勧めします。その他、日本語・英語メニューを切り替えられる機種もあります。
※当店取り扱いのトレイルカメラは、英語メニューの機種にはすべて日本語マニュアルが付属しています。
◆修理対応(サポート体制)/保証期間/保証書の有無
近年はトレイルカメラの種類も増え、安価な海外製品が多く流通してきました。しかしながら、安価な海外製品の中には故障率が高い機種もあり、初期不良なども見受けられるようです。
初期不良・故障などの不具合が出た際にも、サポート体制がきちんと整っている販売店から購入しておけば、いざという時にも安心ですので、購入前に、保証書の有無や保証期間もしっかり確認して選びましょう。 例えば、当店取り扱いの「Bushnell ブッシュネル トロフィーカム」シリーズでは、以下のようにユーザーが安心できるサポートを提供しています。
・ブッシュネル承認の日本正規品は、日本国内で個々のシリアル番号がデータベース管理されています。
・所定の検査と登録が完了した証明に「シリアル番号日本正規登録済タグ」が貼付され、出荷時に純正品検査カードが付属されます。
・修理メンテナンス、パーツ交換や純正アタッチメント送付の際は、シリアル番号をデータベース照合し、末永く愛機の価値が保たれるようにサポートいたします。
・経年後、知人の方への譲渡等の場合でもシリアル番号は継続してデータベース管理がなされます。
・サポートセンターへご連絡の際はシリアル番号をお知らせ下さい。
※正規販売店以外で扱われている並行輸入品にはシリアル番号が付与されませんのでご注意ください。シリアル番号が照合できない場合は、修理メンテナンス・パーツ交換など一切のサービスを受けることができませんので予めご了承ください。
◆その他のオプション
盗難防止のための「セキュリティパッケージ」や、樹木などに取り付けてカメラの向きや角度を自在に調整できる「ダイレクトツリーマウント」など、トレイルカメラには様々なオプションがあります。
その他、基本的には乾電池で稼働するトレイルカメラですが、「ソーラーシステム」や「バッテリーシステム」、屋内での使用の場合は「ACアダプター」を活用することで、より長時間の設置稼働が可能になります。
また、弊社ではトレイルカメラで撮影したデータから獣種を自動識別(同定)するオプションサービスのリリースを予定(2024年6月時点の情報)しています。これにより、トレイルカメラに映り込んだ動物が何なのか、高精度で自動識別できるため、撮影したデータのチェック作業を大幅に効率化することが可能になります。
※「AIによる獣種自動識別サービス」についてのお問い合わせはこちら
このように、様々なオプションを活用することで、トレイルカメラの、
- セキュリティ対策強化
- 画角調整の簡易化
- 稼働時間の長期化
- 撮影データチェック作業の効率化
などを図ることができます。
最後に:あなたに合う機種は見つかりましたか?
トレイルカメラの選定で重要なポイントは、価格と性能のバランスが取れているかどうかです。安価な商品も多く出回っていますが、価格だけで購入を決めてしまうのはあまりお勧めできません。
トレイルカメラ(センサーカメラ)選びで失敗しないために、これまでご紹介してきました機能・性能の選定基準を元に熟考して、あなたの使用用途、撮影シーンに最も適したトレイルカメラを選びましょう。
機種選びや設置、使用方法など、トレイルカメラのことでお悩みの方は、お気軽に当店サポートまでご連絡ください。専門のスタッフがご相談に対応させて頂きます。
その他、トレイルカメラに関してのよくある質問と回答ページや、トレイルカメラ活用のコツやヒントが満載のお役立ち資料もご用意していますので、ぜひご活用ください。