痕跡から動物を特定する
鳥獣被害は動物によって対策方法も異なります。農作物被害に限らず、例えば自宅の庭に動物が侵入した場合にも、何の動物が被害を及ぼしているか、痕跡(フン・足跡など)を見つけてどの動物かを特定してから対策を取ることが大切です。
当ページでは、様々な獣種の痕跡(フン・足跡など)の写真と見分け方のヒントを掲載しています。農地、庭、山の中などで見つけた野生動物の痕跡から獣種を特定するための資料としてご活用ください。
また、獣種を特定する上で最も確実な方法は「実際に見ること」です。臆病で警戒心が強く、夜間に出没する野生動物に対しては、「トレイルカメラ」が有効です。痕跡を見つけた場所に設置し、次に出没するタイミングを狙って撮影することで、動物の種類やリアルな姿、動きを観察することが可能です。
動物のフンの見分け方(庭で見つけたら?)
庭にあった動物のフンを見分けるには、図鑑等を用いて、『大きさ』、『形状』、『匂い』、『内容物』、『フンのある場所』などの特徴をおさえて判別しましょう。
また、同じ種類の動物のフンであっても、食べているものや、身体の調子などによって、フンの形状や色、匂い、水分量(固形やべちゃべちゃな状態など)が変化するため、様々なバリエーションをもつことがあります。
例えば、ツキノワグマのフンで山ブドウを多く食べていた場合、紫色のフンが見られたり、フキを多く食べていた場合は、緑色で植物特有の爽やかな香りがしたりします。
日本に生息する鳥獣は鳥獣保護管理法で守られており、基本的には無断で捕獲することができませんので、必要な手続きをとって捕獲を行うようお願いいたします。
獣種別に足跡を比較
獣種別に足跡のサイズを比較してみましょう。前足と後足でもサイズ形状が違ったり、オスとメスでもサイズは異なります。この中では、特にキツネとタヌキの足跡は形状が似ているため見分けにくいですが、サイズの違いを把握しておくことで、判別しやすくなります。
※記載のサイズは平均値です。個体サイズにより変動します。
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イノシシの痕跡
イノシシの糞(フン)
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- 形状は粒の塊りがつながった棒状であることが多い。
- 糞をしてまだ時間があまり経過していないときは、糞が黒っぽくツヤがある。
- 時間が経過すると乾燥して粒の塊りがばらける。
- ※1:丸い塊がいくつもつながった形状のもの。状況により糞の粒がばらけている場合もある。
- ※2:通常はそら豆大の粒が押し潰れて塊状になる。
イノシシの足跡
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- オス成獣は長さ5.0~9.0㎝で幅4.0~6.0㎝、メス成体は長さ3.0~4.5㎝で幅2.5~4.0cm。
- 細長い主蹄の跡が2つあり、シカと似ているが、その後ろに1対の副蹄の跡がつくのがイノシシの特徴。
- 副蹄は写真のような泥地など、柔らかい地面でないと跡がつかない。
- 副蹄の跡がついてない場合はシカとの区別は難しい。
- ※1:斜面にあった足跡。地面が堅く副帝の跡がはっきりとはついていない。
- ※2:雪上の足跡。形が崩れ判然としない。
- ※3:主蹄の後方に副帝の跡がつく。副帝がはっきりついていない場合でもシカに比べ主蹄の幅はやや広く丸みを帯びてみえることが多い。
イノシシの掘り起こし跡
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- イノシシは土中のミミズや草木の根を探すために地面を掘り起こす。
- 耕作地付近の掘り返し跡。水田や畔、法面、果樹園の地面などが掘り返される被害が多い。
イノシシのぬた場
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- イノシシには泥の上を転げ回ってダニなどの寄生虫を落としたりする泥浴びをする習性がある。この泥浴びのことを「ぬたうち」、泥浴びをする場所を「ぬた場」と呼ぶ。
- 水のたまった泥地がぬた場として利用される。シカと同所的に利用することが多い。
イノシシの体こすり跡
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- イノシシは泥浴びをした後、体を木の幹にこすりつける習性がある。
- 木の幹が泥で白くなっているのは、ぬたうちの後にイノシシが木に体をこすり付けた跡。
- ※1:ぬたうち後の通過跡。腹が倒木に擦れて泥がつく。
イノシシの巣跡
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- ササ類、ススキ、シダ類などの植物を編み込んでドーム状の巣を作る。
- 巣は出産育児のために作られるため、仔が出歩けるようになる2~3週間後には役割を終える。
- 基本的に年1回、平均4~5頭の仔を生む。巣が近くにある田畑は、被害が発生しやすくなる。
シカの痕跡
シカの糞(フン)
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- 俵状の糞をパラパラと排泄する。
- カモシカの糞も同じ形状をしているが、シカとは異なりまとめて糞をする。
- 1か所に糞が300粒以上あれば、カモシカと考えてよい。
- ※1:長さ5mmから1cm程度の俵型でややいびつな形状をしている。バラバラと地面に散在している場合が多いが、柔らかい草本を多く食べると粒同士が押しつぶされて塊状になる場合もある。
- ※2:粒同士が押し潰されていびつな形状をした糞塊。
シカの足跡
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- 足跡の輪郭がはっきり残りやすい後ろ足の足跡は、ホンシュウジカでは長さ5.0~5.5㎝で幅4.0~4.5㎝程度、エゾシカでは長さ7.0㎝で幅6.0㎝程度。
- 柔らかい地面でも、イノシシと違い副蹄がつかない。
- 柔らかい地面で副蹄の跡がついていない場合は、シカかカモシカの足跡。
- シカとカモシカのどちらかしかいない地域であれば判断ができる。
- ※1:一対の主蹄(第3指、第4指)の跡がつき、長さは5cm幅4cm程度の大きさである。副帝(第2指、第5指)はイノシシより小さく高い位置にあるため通常は跡がつかないが、雪面や斜面ではつく場合があるため注意が必要。
- ※2:雪上の足跡。足が深く沈み込むため通常はつかない副帝の跡がついている。
- ※3:やわらかいぬかるみについた足跡。足が深く沈み込んだため通常はつかない副帝の跡がついている。
- ※4:シカの群れが通過した後の足跡。様々なサイズの足跡が混在している。
シカのぬた場
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- イノシシ同様にシカもぬたうちする習性があり、同じぬた場を共用することが多い。
シカの体こすり跡
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- シカは泥浴びをした後、体を木の幹にこすりつける習性がある。
- ※1:イノシシの体こすり跡が根元から50cmくらいの位置につくのに対し、地面から50cm以上の高さにつくことが多い。
シカの角研ぎ跡
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- シカの角は1年ごとに生え変わる。
- 繁殖期のオスは角を木に擦りつける「角研ぎ」と呼ばれる行動をする。
- 角研ぎは木の形成層まで達することもあり、角研ぎを受けた木が枯死する場合もある。
- 立木の幹に角をこすりつける行動が発情期の9~11月によく見られ、その際30~100cm程度の傷跡がランダムにつく。深さ1cm程度の深い傷跡となる場合もある。
シカの樹皮剥ぎ
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- 樹皮を剥がして食べた樹皮剥ぎ跡は林の中でよく目立つ。
- ※1:植林地ではスギ、ヒノキが被害にあうことが多い。歯形がつく場合は1~2本の短い跡が不規則につく。
- ※2:広葉樹林ではリョウブ、ナツツバキが被害にあうことが多い。
- ※3:歯形がつく場合は1~2本の短い跡が不規則につく。
シカの食痕
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- 草や木の葉や枝、樹皮、花、果実などを食べるため、これらの部位に食痕が残る。
- ニホンジカには上の前歯がないため、下の前歯と上の歯茎で植物の葉や茎を挟んで噛みちぎる。そのため食痕の断面を見ると繊維が少し突き出して残ることがある。
- ※1:シカには上の前歯がなく、平らな固い歯茎(歯床板)となっており、下の前歯と上の歯茎で葉や茎を挟んで引きちぎるため、食痕の断面は鋭利ではなく植物の繊維が飛び出していることが多い。
- ※2:下の前歯と上の歯茎で葉を挟んで引きちぎるように食べるため、断面がデコボコしている。
アライグマの痕跡
アライグマの足跡
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- 前足は長さ4.0~5.5㎝で幅6.0㎝程度、後ろ足は長さ6.5~8.0㎝で幅5.0~6.5cm程度。
- 指の形が手のひらから指先まで切れ目なくきれいにつくため、人の手形のようにみえる。
- アライグマは歩行時に前足と後ろ足の足跡が交互に並ぶことが多い。
- ※1:5本指で手形のような足跡。爪痕はつかないことも多い。
- ※2:前足と後ろ足が並んでつくことが多い。
- ※3:複数個体の足跡。
アライグマの爪跡
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- 寺社仏閣などの柱を登り降りするときに、長い5本の爪跡が柱の2面に斜めにつく。
- ※1:柱や立ち木を登る際に5本の爪跡が斜めにつく。爪跡と爪跡の幅は1cm程度。全体の幅は5~6cm程度。
- ※2:柱上部の屋根裏まで続く爪跡が多数ついている場合は屋根裏に入り込んでいる可能性が高い。
サルの痕跡
サルの糞(フン)
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- サルの糞は成獣のオスでは直径2~3㎝、長さ7~8㎝程度で、食物によって色や形状が変化する。
- イノシシの糞と似ている場合が多い。
サルの足跡
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- 前足は長さは6.0㎝程度で幅5.0㎝程度、後ろ足は長さ14㎝で幅8.0cm程度。
- サルの手足は、人間の手足に似た形をしている。
- 親指が手のひらの横に出るのは、サルにしかない特徴。
- ※1:前足と後ろ足が重なって不鮮明な足跡。
- ※2:人の手のように親指が離れた位置にある。
クマの痕跡
クマの糞(フン)
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- 握りこぶし以上の大きさのフンでまとまって落ちている。
- クマは消化器官は肉食獣に近く、単純な構造のため、食べたものをそのまますりつぶしたようなフンになる。
- そのときに食べた餌により色や形状が異なる。ドングリを食べたクマのフンは黄土色、リンゴを食べたクマのフンはまるですりおろしリンゴのよう。
- くさい匂いもほとんどなく、食べたものそのままの匂いがする。
- ※1:秋にドングリを食べたフンが少し古くなったもの。
クマのフンを見つけたら?
クマのフンの可能性がある場合は、鮮度によっては、周囲に潜んでいたり、カキの木などの餌に執着している可能性も考えられるため、お住まいの地域の相談窓口(警察や市町村役場担当課など)へ相談するのがよいでしょう。
以下記事ではクマ被害について事前予防策や緊急時の対応方法、また、主要都道府県のクマ出没情報サイトのリンクを掲載していますのでご参照ください。
クマの足跡
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- ツキノワグマでは前足は長さ15㎝前後で幅10~12.5㎝程度、後ろ足は長さ10~16㎝で幅9.0~12.0㎝程度。
- やわらかい土の上では5本の指球と爪の跡がはっきりつく。
- 子グマの足跡は小さいですが、大きめの手のひらとアーモンド形の肉球が特徴。
- ※1:5本の指球と爪の跡がしっかりつく。
クマの爪跡
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- ドングリなどの木の実を食べるためによく木に登り、その時に爪痕が木の幹に残る。
- ※1:このような大きさの爪痕を残すのは日本にはクマしかいないため特定しやすい。
- ※2:5本の爪痕が樹冠の方まで続いている。
- ※3:5本の爪痕がついている。ブナやミズキなどの樹皮が滑らかな樹木では古い爪跡がくっきり残っている場合が多い。
クマ剥ぎ
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- 初夏にスギなどの樹皮を前足や口を使って剥ぎ、現れた形成層の部分を門歯で削り取る行動をする。
- シカの樹皮剥ぎと似ているが、剥がされた樹皮片はバナナの皮をむいたように樹木とつながり、幅、長さが大きく縦に門歯の跡がつくため区別できる。
- ※1:門歯で削り取るように食べた歯形。3~4本の歯の跡が縦方向にまっすぐ伸びた歯形がつく。
- ※2:樹皮を咥えて長く剥がし露出した形成層を門歯で縦方向にこそいで食べるため、門歯の跡が縦につく。
クマ棚
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- 木の上で実の付いた枝を手繰り寄せることで、枝が折れて集まり棚状になるためよく目立つ。
- ※1:ツキノワグマはアオハダの実も好んで食べる。
- ※2:クマ棚の下には、実を食べる際に落ちた葉が散乱している。
クマの食痕
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- ※1:木に登り枝先についた実を食べるために手繰り寄せて折られた枝。
- ※2:枝を折り実を食べた痕跡。
ハクビシンの痕跡
ハクビシンの糞(フン)
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- フンの形状は通常円柱形で、長さは約5~10cm程度。
- 雑食性のため、そのフンには果物の種、昆虫の残骸、小動物の骨片などが含まれることがある。
- 特有の強い臭いを持つことがある。
- ※1:果実を食べた後の糞。食べたものによって色や形状が異なる 。
ハクビシンの足跡
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- 前足は長さ4.0~5.0㎝程度で幅4.5㎝程度、後ろ足は長さ8~10㎝程度で幅4cm程度。
- 掌球、指球ともに全体に丸いイメージを持つ形状。
- 足跡はネコに似ているが、4本指で爪の跡がつかないネコと違い5本の指と爪跡がつくため判別できる。
- ※1:丸っこい足跡で指球が5つ並ぶ。ネコの足跡に似るが、ネコは指球が4つであるため区別できる。
- ※2:前足と後ろ足が重なった足跡。
- ※3:柱についた泥の足型。
- ※4:爪跡はあまりつかないが、柱などにつく場合は並行で短いことが多く、アライグマのように斜めの長い爪跡にはならない。
タヌキの痕跡
タヌキの糞(フン)
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- タヌキは一年を通してオス、メスのつがいで過ごし、家族も近くに住んでいる。
- つがいや家族は尾根道や竹藪の中、林内の同じ場所にフンをする習性がある。
- 複数の個体が同じ場所でフンをするため、写真のようにこんもりとしたフン場ができ、匂いはとても臭い。
- ※1:ため糞。複数の個体が同じ場所で糞をする習性があるため、多くの糞が一か所にかたまっている。
タヌキの足跡
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- 大きさは長さ3~4㎝、指球の跡は4つで爪痕がつく。
- ネコやイヌの足跡と間違えやすい。
- ネコは普段爪をしまっているため、爪痕はつかない。
- イヌの足跡とは非常に似ているため、特にタヌキと同じくらいの大きさの小型犬とは見分けるのは困難。
- ※1:雪の上の足跡。形は丸く梅の花のようにみえることが多い。
- ※2:第2指、第5指の先端を結んだ線Aは第3指、第4指の後端を結んだ線Bより前になる。似た足跡のキツネではABの線が重なるか線Bが前になる。
アナグマの痕跡
アナグマの糞(フン)
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- 糞は長さ4㎝程度、直径0.8~1.2㎝程度で細長い形をしていて、ねじれることはない。
- 巣穴の近くやホームレンジの境界にため糞をする。
- 糞の色は摂取した食物によって影響を受けるため、食事内容によって色調が異なることがある。
- キツネやタヌキの糞に似るが、甲虫などの昆虫を多く含み、哺乳類の毛や鳥類の羽毛、小脊椎動物の骨片等を含んでいることもある。
- ミミズを多量に食べたときの糞は、外形が崩れたものになりやすい。
アナグマの足跡
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- 大きさは長さ6.5㎝程度で幅5.0㎝程度。
- 巣穴を掘るアナグマは、長くするどい爪を持っている。
- 指球は5つでタヌキやキツネより横幅が広く、はっきりした爪痕が目印。
- ※1:前足、後足とも5本の指があり、大きな爪跡がつくのが特徴。写真では前足と後足の足跡が重なっているため、5本指の跡は判別できないが、大きな爪跡がついているので判別できる。
- ※2:ぬかるみについた足跡。形や爪跡は不鮮明だがかろうじて5本指と爪跡が確認できる。
キツネの痕跡
キツネの足跡
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- 前足は長さ6.0~7.5㎝程度、幅5.5~6.0㎝程度で、4本の指球と爪跡がつく。
- タヌキの足跡ととてもよく似ているが、キツネの足跡のほうが全体的にひし形に近い形をしている。
- タヌキに比べて体の幅がスリムで、前足の足跡に後足の足跡を重ねて歩く。
- 足跡のつき方がタヌキに比べてまっすぐになる。
- ※1:第2指、第5指の先端を結んだ線は第3指、第4指重ならない。似た足跡のイヌやタヌキでは第3指、第4指に重なる。
タイワンリスの痕跡
タイワンリスの食痕
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- 樹皮の下の形成層を食べるため、タイワンリスが樹皮をけずった跡。
- 植物の花、種子、果実、新芽、昆虫などが主な餌だが、餌の少ない時期は樹皮を剥いで樹液を採食するため、横方向の食痕が幹に無数につく。
テンの痕跡
テンの糞(フン)
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- 通常は長さ5~8cmで直径1cm程度で冬の糞は哺乳類の毛や鳥類の羽毛が含まれていることが多い。
- ※1:写真の糞にはカキの種、小型哺乳類の毛、骨が含まれていた。
テンの足跡
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- 前足は長さ3.0~4㎝程度幅3.0~3.5㎝程度で、5本の指球と爪痕がつく。
- 同じイタチ科の仲間のイタチの足跡が、少し大きくなった感じ。
- タヌキやキツネの足跡と大きさは同じくらいだが、これら2種は指球が4つ。
- ※1:通常前足と同じ側の後ろ足が重なるが、多少ずれる場合が多い。
- ※2:5本の指球と爪の跡がつく。前足の長さは3~4cm、後ろ足の長さは4~5cm。
- ※3:ギャロップの足跡。左右の足をそろえて飛び跳ねるときにできた足跡。
イタチの痕跡
イタチの足跡
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- 長さは2.0~3.0㎝幅1.5~3.0㎝程度で、とても小さな指球(横幅は4、5mm程度)の跡が4~5個、手のひらの部分から少し離れて「ちょんちょんちょん」とつく。
- 体重が軽いため、土の上には足跡は残りにくく、水辺や水田の泥地などに時折残る程度。
- ※1:通常前足と同じ側の後ろ足は前後に多少ずれる。
- ※2:5本の指球と爪の跡がつく。前足と後ろ足の長さはほぼ同じで、長さは2~3cm程度。
ノウサギの痕跡
ノウサギの糞(フン)
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- 長さ1cm程度で押しつぶされたような球状。1回に1~12粒程度の糞をする。
ノウサギの足跡
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- ※1:後ろ足が横に並びその後ろに前足が縦に並んでつく特徴的な足跡。
- ※2:雪上の足跡。
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