ハクビシンの生態・被害の現状・対策
ハクビシン Paguma larvata(食肉目ジャコウネコ科)
形態 |
・食肉目ジャコウネコ科に属する中型の哺乳類である。 ・体色は灰褐色で、顔面と四肢の下部は黒褐色、鼻筋が白いのが特徴的です。 ・尾は長く、尾先が黒褐色である。 ・頭胴長61~66cm、尾長40cm、体重3kg程度である。 |
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分布 | ・東南アジア大陸部から中国南部、海南島、スマトラ、ボルネオ、台湾に分布する。 ・日本では、北海道から九州まで各地で生息が報告されているが、分布域は連続せず、まだら模様となっている。 ・このような分布状況、江戸・明治期における確実な生息記録がないことから外来種と考えられている。 |
生息環境 |
・山地帯下部から集落周辺に生息する。 ・木登りが得意で樹上をよく利用する。 ・夜行性で、昼間は樹洞や岩穴あるいは人家の屋根裏などで休息する。 |
食性 |
・雑食性。 ・果実やトウモロコシ、鳥類やその卵、昆虫やその他の小動物など幅広く食べる。 ・植物質は果実がほとんどで、それ以外の植物質は好まない。 |
繁殖 | 出産期は3~12月で、1~4頭を出産する。 |
【参考文献】
- ・阿部永・石井信夫・伊藤徹魯・金子之史・前田喜四雄・三浦慎悟・米田政明(2005)日本の哺乳類[改訂版].東海大学出版会.
- ・村上・鷲谷 (監修) 日本生態学会 (編) (2002) 外来種ハンドブック.地人書館.
- ・日高敏隆(1996)日本動物大百科第1巻哺乳類Ⅰ.株式会社平凡社.
分布図①
出典:環境省 生物多様性センター. 第3部 動物分布図(哺乳類). https://www.biodic.go.jp/kiso/atlas/pdf/3.mammals.pdf, (2024年8月14日取得).
分布図②
出典:環境省. アライグマ、ハクビシン、ヌートリアの生息分布調査の結果について(添付資料1). https://www.env.go.jp/press/105902.html, (2024年8月14日取得).
分布図③
出典:国立環境研究所 侵入生物データベース. ハクビシン. https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/10200.html, (2024年8月14日取得).
農作物ごとの被害面積・被害量・被害金額
出典:農林水産省. 参考1 野生鳥獣による農作物被害状況(令和4年度)を基に作成. https://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/hogai_zyoukyou/attach/pdf/index-29.pdf, (2024年8月14日取得).
作成:鳥獣被害対策ドットコム
農作物被害面積・被害量・被害金額の推移
出典:農林水産省. 参考3 野生鳥獣による農作物被害状況の推移を基に作成. https://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/hogai_zyoukyou/attach/pdf/index-29.pdf, (2024年8月14日取得). 作成:鳥獣被害対策ドットコム
農作物被害金額の推移
出典:農林水産省. 農作物被害状況. https://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/hogai_zyoukyou/, (2024年8月14日取得).
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- ・農作物被害(果実、トウモロコシなど)
- ・納屋や家屋への侵入
- ・糞尿による生活環境被害
- ・アライグマなどの中型獣の「わな」による捕獲は、個別、1軒だけで行っても効果は期待できません。集落単位、地域ぐるみで行うことではじめて個体数と被害を減らすことができます。
- ・「わな」による捕獲は、鳥獣保護管理法などを遵守して適切に行う必要があります。これらの法律は県又は各市町村が管轄していますので、被害が出て「わな」で防除する場合は必ず自治体の担当窓口に相談しましょう。