イノシシ対策用箱わな
箱わなの捕獲効率を上げるポイントとは?
捕獲効率を上げるためには「急がば回れ」
大切な農作物が荒らされ被害が出ている逼迫した状況だと 「一刻も早く捕獲したい!」と考えてしまうのは当然のことです。しかし、イノシシは罠を仕掛けても、すぐには捕まりません。 イノシシはとても臆病で警戒心が強い性質を持っているため、罠を設置してもなかなか近づいて来ないのです。
ですから、少し遠回りのように思えますが、まずは、時間をかけてゆっくりとイノシシの警戒心を解き罠に近づかせることが第一です。それができたら次のステップで捕獲に進みます。
罠に慣れさせて警戒心を解く
イノシシの警戒心を解くためのポイントは、エサのやり方です。 エサをやる際は、イノシシが罠に慣れるまでは罠の扉は下りないようにロックしておきます。
①罠の外側にもエサを撒き、徐々に罠に近づくよう誘引する。
②罠の奥までイノシシが入り、エサを頻繁に食べるようになるのを待つ。
(毎日見回りをして、エサの減り方や足跡をチェックする。)
③イノシシの警戒心が解けたと判断したタイミングで、扉のロックを外し捕獲する。
イノシシに最適なエサは?
イノシシを捕獲する場合、エサは米ぬかを使用するのが一般的です。
その他、
・トウモロコシ
・リンゴ
・サツマイモ
・おから
・酒粕
なども使われますが、クマがいる地域では、甘い香りのものは避けた方が良いです(クマを誘引する恐れがあるため)。
なお、周辺で栽培している農作物は、餌付けしてしまう恐れがあるため、エサとして用いないようにしてください。
被害を出している個体を狙う
イノシシは繁殖率が旺盛で、通常1年に1回、平均4~5頭を出産します。 そのため、やみくもに捕獲を続けていても被害はなかなか減りません。
ポイントは被害を出している個体をピンポイントで狙って捕獲すること。被害の出ている農作地等の近くにあるフィールドサイン(足跡・フン・掘り起こし跡・ぬた場・体こすり跡など)を見つけ、被害を出している個体に狙いを付けて捕獲します。
罠の設置場所
イノシシは、安心して身を隠せる藪や山際を好んで移動しますので、罠はこのような場所の近くに設置するのが良いでしょう。
また、被害の出ている農作地等のすぐ近くに罠を設置すると、他のイノシシを招く恐れがありますので、近すぎず、ただし離れすぎない場所に設置しましょう。
罠の設置方法
イノシシの警戒心を解くため、罠の底面には土を被せて金網を見えなくします。
また、ウリボウは好奇心が旺盛で、親よりも先に罠の中に入りやすいので、仕掛け糸はウリボウより高い位置に張ります。親は、子どもが何事もなくエサを食べる様子を見ることで警戒心が薄れ、罠に入る可能性が高くなります。