投稿日:2016年6月22日
運営会社:株式会社 地域環境計画
投稿日 : 2011年08月30日
更新日 : 2024年03月19日
こんにちは「鳥獣被害対策.com」の津田です。
今日の鳥獣害対策の知恵袋は、カラスとゴミ対策について、カラスの能力や好みを探るとともに、私たちが取り組むべき効果的なゴミ対策について紹介したいと思います。
都会では、カラスによるゴミの食い散らかしが問題になっています。
東京都のカラスの餌は、その2/3程度が残飯等の生ゴミや人からの給餌であったという報告もあることから、カラスが人の生活に強く依存していることが分かります。
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目次
人の出す残飯等のゴミを主な餌として生きているカラスですが、なぜゴミ袋に餌が入っているのが分かるのでしょうか。
それは、カラスが高い学習能力を持っているのに加えてカラスを含む鳥類が人間以上に色彩感覚が優れているからです。
その優れた色覚によって、カラスはゴミ袋の中を判別しているのです。
例えば虹・・人間が見える虹は7色ですが、カラスには14色、それ以上の色に見えているという色彩感覚がある可能性があるそうです。
色の識別精度が高いゆえ、半透明のゴミ袋にも餌になるものがあれば、それを識別して認識するそうです。
「カラス なぜ遊ぶ?」(著者:杉田昭栄)の中に興味深い実験があります。
ドッグフードをゴミ袋に入れ、内側の側面の所々にセロハンテープでドッグフードを貼りつけておいたところ、カラスは、ピンポイントでその点(ドッグフードが貼りつけられた箇所)を狙って突っついたそうです。
また、驚いたことに、レストランのショーケースに入っているニセ生肉と本物の生肉を、袋越しに見破ったこともあるそうです。
カラスの鼻は、嘴の付け根にあって、ブラシのような毛で覆われています。
一般的に鳥類の嗅覚は、哺乳類に比べて発達していません。
そのうえ、カラスは鳥の中でもことさら嗅覚が発達していないそうです。
カラスには、鼻はあるものの、臭いにはとても鈍い動物と考えて良さそうです。
カラスは雑食性です。
山のカラスは、
などを食べます。
農地では、
をついばむカラスをよく目にします。
といった私たちの好物も、カラスはよく食べるそうです。
私は、ドバトが多くすむ公園の近くに住んでいましたが、カラスがドバトを襲っている姿を何度か見たことがあります。
では、ゴミを漁る都会のカラスの好物とは、何でしょうか?
このようなカラスは、
などが好物のようです。
カラスには、まだまだ沢山の能力、特性がありますが、今までに紹介した能力をまとめると、以下のとおりです。
これらの能力、特性を参考に、効果的なゴミ対策を考えたいと思います。
まず、優れた色彩感覚によって、ゴミを識別しているということは、ゴミ袋の中身を見えなくするというのが最も効果的です。
最も効果的と言われているのが、ポリバケツにゴミを入れるという方法です。
ポリバケツは、中身を見ることができず、蓋を空けられません。
ただし、やや手間がかかるため、使用の徹底や、容器にかかる費用、また入りきらなかったゴミが結局袋に入ったまま捨てられるなど、なかなか定着しない問題があります。
最近では、ゴミを覆うネットが普及しています。
当店でも必要なサイズに調整できるオーダーメイド製の「防鳥ネット」を2種取り扱っています。
⇒防鳥ネット PE2000D(20mm目合の単糸の網地と周囲ロープによる構成)
⇒防鳥ネット PE400D(21mm目合の6本の縒り糸でできた網地と周囲ロープによる構成)
また、無料配布している自治体も多く、物理的についばむのを防ぐという意味から、安価で効果的な方法といえます。
ゴミを覆うネットの最も重要な注意点としては、ネットの端からゴミ袋が出ているとNGということです。
ゴミを覆うネットを設置しても、ゴミをついばもうとするカラスがいる場合には、各メーカーから出ているキラキラする対策グッズなどを設置すると効果が出る場合があります。
※カラスは臭いに鈍感です。
臭いのする対策グッズは、効果がない、もしくは低いことが予想されます。
購入する際には注意しましょう。
当社販売サイトにおいても、「いやがらす」という、スプリングの乱反射を利用した忌避剤を扱っています。
※現在は取り扱っていません。
スプリングの予想できない揺れる動きと、キラキラ光る乱反射が魅力です。
ここで、注意したいのは、カラスがとても賢いということです。
どんな忌避効果があるものでも、危害がないものと分かれば、慣れが生じ、そのうち警戒しないようになることがほとんどです。
対策のポイントは、常に同じ対策を行うのではなく、対策方法(設置する対策グッズ)を変えるなどして、対策方法を工夫することです。
以上をまとめると、カラスに効果的なゴミ対策は、
カラス対策用ネットは、ゴミを全て覆うようにして、はみ出ているゴミがないようにすることを徹底することです。
さらには、「いやがらす」のような各種対策グッズを併用することが良いと思います。
※現在は取り扱っていません。
ちなみに人間の出す生ゴミをエサとしている鳥がもう1種類います。
それは「ドバト」です。
ドバトは、ビニールを開ける力はないようなのでゴミ集積所をうろついているドバトは、たいがいカラスが荒らした後の生ゴミや、収集後にこぼれた生ゴミをついばんでいるというのが実態のようです。
最後に、私たちがゴミの出し方に気を付けるのと同時に徹底して行いたいことがあります。
それはカラスに餌付けしないことです。
カラスは野生動物です。
餌付けは、カラスを増やすことにつながるので決して行わないようにしましょう。
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