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イノシシ・シカ・サル・アライグマ・・・捕獲用箱わなの構造には理由があります!

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こんにちは、「鳥獣被害対策.com」の千々岩です。

前回に引き続き今回も箱わなネタです。

読者の皆さんの中には、捕獲用の箱わなを自作した方が少なからずいるのではないでしょうか?

実は・・・私もその一人です。

私は、学生のころ、ニホンザルに関する研究をしていました。そして、サル捕獲用箱わなの大半は、自作していました。(少しは時間もありましたしね)

箱わなを自作すると、市販品よりも安く済みます。

しかし、これは自分の人件費を考えていないから・・・。

日頃、お仕事などをされている方は、箱わな作成に時間を割くのは難しいですよね。

材料費だけでなく人件費を考えると市販品は決して高くないのです。

と言っても信じて頂くには、言葉が足りないですよね。

箱わなを自作していた身として言えることは、市販の箱わなには試行錯誤に基づくアイデアが詰まっているという点です。

では、箱わな作成に求められる試行錯誤のお話をしましょう。

箱わな作成に、まず求められることは、「捕獲したい動物をしっかりと定めること」です。

そして、その動物の身体の大きさと運動能力、箱わなに閉じ込められた時の脱走行動などを考慮して箱わなの構造を考えます。

例えば金網選び一つとっても・・・

  • 捕獲動物の力に耐えうる強度があるか?
  • 体当たりされても破損しないか?
  • すり抜け防止できる格子サイズか?
  • 噛みつきによる破損を回避できるか?
  • 金網でなく、ドラム缶等のような視界を奪う素材でなくてよいのか?

・・・などを考えます。

サルの捕獲檻のイメージ

箱わなのサイズの検討では・・・

  • 箱わなの中からの体当たりが防止できるサイズか?
  • ストレスを与え難いサイズか?
  • 仰向け姿勢だけで良いか?(立ち姿勢を取る必要はないか?)

などを考えて、適切な檻サイズを決めます。

また、捕獲個体の体サイズだけではなく、箱わなの資材コストの抑制を目的にサイズを決めることもしばしばです。

試作品の箱わなは、現在のものよりも1.2倍ありました。

大きい箱わなほどサルの警戒心は薄れることは間違いなさそうです。

しかし、それでは、軽トラに何台も乗せられません。

捕獲効率を上げるために箱わなの最小化が求められます。

そのために私が選んだのは1m×2mのワイヤーメッシュでした。

そうなると箱わなの長さ(深さ)は1mが理想です。

そこで、サルの全長、体長、頭胴長、腕の長さなどの計測データを基に最小檻サイズを検討しました。

奥行きが無いことは、捕獲効率を下げることにつながります。

このジレンマは、箱高を高めにすることで解消しました。

何度かサイズを違えて作成し、最終的に納得いく箱わなのサイズを導き出しました。

このように、箱わなのサイズ1つとってもけっこう試行錯誤があるのです。

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☆当社取り扱い「箱わな商品一覧表」はこちら⇒
(価格・サイズ・仕様が比較できる一覧表です)
https://www.choujuhigai.com/images/traplist.pdf

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箱わなのサイズと材料が決まれば、各面の接合方法が問われます。

檻の中で暴れる捕獲個体に負けない接合強度。

捕獲した後に進入扉が開かない工夫も必要です。

さらに、肝となるのが捕獲効率の高い仕掛けです。

簡単なのは踏み板構造のものですが、対象動物によっては、決して捕獲効率は芳しくありません。

捕まえたいなら、さらなる工夫が必要です。

接触感度の良い仕掛け(トリガー)には、作成者のアイデアが詰まっています。

箱わなの仕掛け(トリガー)部分です。

蹴り糸式で、動物がロープに触れると連動して、仕掛けが作動します。

このほか、ロープをスムーズに作動させる滑車や安全性などを考慮して、設計されています。

どうでしょう?

捕獲用の箱わなのこと、少しは理解して頂けたでしょうか?

ちなみに、箱わなの工夫として有名なのが、クマ檻です。

かつては格子状の檻が普通に用いられていました。しかし、現在、普及しているドラム缶製の檻には、生け捕りを目的とした工夫がいくつもみられます。

まずは、捕獲個体の視界を奪うことで、捕獲クマが興奮するのを抑制できます。

これにより対処する人の安全が確保されます。

また、箱わな内の様子を伺う蓋付き小窓は、クマが檻に噛みつき歯を折ることを防止したもので、麻酔を行う時に重宝します。

写真:クマ用ドラム缶製の檻写真

このように市販の箱わなには、捕獲個体への気配りや安全管理も含めて、様々な工夫があるのです。

加害獣の捕獲を、止む無く行う方は少なくないと思います。

市販品の箱わなは、捕獲個体が怪我をしないよう配慮がなされているものが一般的です。

この安全性への配慮を自作わなで行うには、結構な手間が掛ります。

もちろん、すべての箱わなが良いとは言えません。

購入時に意識して欲しいのは、ケモノの気持ちになること。

そして評判をチェックすることです。

確かな技術に基づく箱わななのか、見極めが大事です。

購入時には、ぜひ、私達にご相談いただければと思います。

ベストをご提案いたします!

☆大型獣捕獲用 箱わな商品はこちら⇒
(イノシシ・シカ・クマ)
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/boxtrap-big
☆中型獣捕獲用 箱わな商品はこちら⇒
(アライグマ・ハクビシン・アナグマ等)
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/boxtrap-small

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この記事を書いた人

千々岩 哲

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