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イノシシ解体~その2

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こんにちは「鳥獣被害対策.com」の宮畑です。

今日の鳥獣害対策の知恵袋は、イノシシの剥皮から枝肉までの処理のお話です。

⇒前回の「イノシシ解体~その1」はコチラです。
https://www.choujuhigai.com/blog02/archives/4097

前回の止め刺しから血抜きまでの工程と同様、やや生々しい画像がありますので、苦手な方はご注意ください。

自宅についてから、解体場所(うちの場合は浴室です・・・・)まで担いで運びます。

玄関に面した道は犬の散歩の人たちなど、結構人通りが多いので、人通りが途切れるのを見計らって
運び入れます。

さすがに、腹を裂いた獣の塊を担いでいる姿を見られたらギョッとされてしまうので、一応気を使います。

玄関は階段を上がった2階なので、この運搬が結構大変です。

浴室まで運んだら、イノシシを足から吊るします

普段は正しい使い方ではなく、洗濯物などがぶら下がっていることの多い「ぶら下がり健康器」を浴室に運び入れ、S字フックと紐を使ってイノシシを吊るします。

剥皮や精肉作業には衛生管理のため、食品加工用の手袋をするようにしてください。

また、剥皮で使用したナイフをそのまま精肉作業には使わず、他の包丁等に替えるか熱湯で消毒してから使用したほうが衛生的です

手袋も作業ごとに替えます。

まずは後ろ脚のすねにナイフを入れ縦に切れ目を入れます。

そのあとはなるべく身に脂身を残すように少しずつ皮を剥いでいきます。

皮を剥ぐナイフは、専用のものもありますが、ない場合は少し小ぶりのもののほうが作業はしやすいです。

皮を剥いでいる途中に、内臓を取り出すために現地で裂いた腹の脂身にマダニが食い込んでいました。

解体処理の途中に体表から移動してきて刺したようです。

シカやイノシシは特に猟期の前半にはマダニがついていることも多いため、解体時や屋内への搬送時には注意が必要です。

かつて、マダニが多い地域で山中を歩きまわったとき、衣服にマダニが数十匹ついていたことがありました。

車に乗る前にすべて払い落としたつもりだったのですが、次の日その車を運転していて、おしりと下腹部を刺され、刺し口が化膿してしまったことがありました。

この時には、幸い病原菌を保有していない個体だったため、感染症にはなりませんでした。

マダニが媒介する感染症には、以前から日本紅斑熱や野兎病などが知られていますが、近年は重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の感染例が多く報告されています。

マダニは袖口や首筋、足首やズボンとシャツの隙間などから侵入します。

衣服等に付着して屋内に持ち込まれた場合には、他の人が刺されてしまうこともあります。

イノシシやシカを扱う場合はマダニにも十分注意してください。

さて、首まで皮を剥いだら、頭部と頸部の接合部の軟骨を切断します。

その後第5、6肋骨の間(個体サイズによっては大きすぎる場合もあるので適宜調整してください)で切り分け背骨を切断します。

次に胸骨から肋骨を外し、2つに分割します。

次に、胸膜をはがします。

その後肋骨と背骨を引き切り離し、肉のみのブロックにしていきます。

後部も同様な手順で処理します。

カットした肉は、部位ごとにさらに小ブロックに切り分けて、ラップで空気に触れないようにつつみ、ジップロック等にまとめて冷凍保存しておくと、食べるときに便利です。

肋骨や背骨、足の骨なども良いダシが出るし、肉もそこそこついているので、冷凍保存してあります。

鍋もののダシやバーベキュー、燻製作りなどいろいろな調理の際に活用しています。

★イノシシの生態や被害の現状などは⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/description-wildboar
★イノシシ捕獲用のくくりわな⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/trap
★イノシシ対策用商品は⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/boar

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この記事を書いた人

宮畑 貴之

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