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獣対策の柵設置について

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こんにちは「鳥獣被害対策.com」の小野です。

今回は獣の侵入を防ぐ柵についてのお話を少しさせていただきます。

そろそろ収穫や田植えの時期です。

獣の侵入を防ぐために柵を設置しようと思われている方、次のポイント①、②、③に気を付けて、設置をすると効果的です。

田植え画像

ポイント① 獣によって必要な柵は違います

  • 「イノシシが出て困っている」
  • 「シカも出るようになってなお厄介だ」
  • 「イノシシ、シカも出るけど一番ひどいのはサルだ」
  • 「何が出ているか分からないが、タヌキかハクビシンだと思う」

などなど、集落によって被害を及ぼしている獣は異なります。

動物によって体の大きさは違いますし、ジャンプ力の程度柵を登れるかどうか、など、それぞれ特徴があります。

そのため、獣によって必要な柵は違います

イノシシ

イノシシであればワイヤーメッシュや金属柵、電気柵、ネット柵、トタンなどで対策が可能です。

ワイヤーメッシュ柵
電気柵

シカ

シカでしたら、イノシシ用よりも背の高い金網柵やネット柵、電気柵で防ぐことができます

金属柵

サル

サルは柵を登ってしまうため、金属柵やネット柵のみでは防ぐことができません。

電気柵を活用する必要があります。

ネット柵

中型獣

また、中型獣(タヌキ、ハクビシン、アライグマ、キツネ)についても、柵を登ることができるため、電気柵の活用が必要になります。

★どの獣にどの柵が有効かについては、こちらの一覧表にまとめています⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/kemonohigai/#sakudekakou

どの柵で防ぐことができるか確認され、ご検討をしていただければと思います。

ポイント② 柵はしっかりと設置しましょう

しっかり設置するかどうかで侵入防止の効果は違います。

  • 「柵を設置したけど被害が減らなかった」
  • 「どこからか侵入してきている」

というようなご経験をされている方は、以下のことをご注意ください。

耕作地をぐるっと囲むこと

山側だけ柵をつけても、獣は食べ物を探して迂回をしてきます。

出来れば耕作地を柵でぐるっと囲みましょう

地際、柵と柵の間に隙間を作らない

獣はジャンプして柵を越えるより、地面と柵のあいだ、柵と柵のあいだを探して、少しの隙間があればそこを広げて侵入してきます。
(地面を掘ったり、柵の隙間に体をねじ込んだりして侵入します)

設置の際には地面の凸凹をなくす、地際柵と柵のあいだをしっかり固定する、ことを徹底しましょう。

侵入される可能性がぐっと低くなります。

ポイント③ 点検・維持管理をしましょう

  • 山際に設置していた柵が斜面からの土石で倒れている
  • 倒木で倒れている
  • 電気柵に枯れ枝が落ちて漏電している
  • 獣が入ってきて出入り口が出来ている

など、柵を設置したのちにそのままにしておくと、いろいろと不備が出てきます。

トタン
倒れた柵

ちゃんとした柵の設置を行った後は、時折散歩も兼ねて柵の周りの点検をしましょう

そのため、設置するときには日常的に歩きやすい場所を選ぶことも大切です。

もしどこかから獣が入ってきてしまっていたら、また改良して、防いでいきましょう。

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★ネット柵、ワイヤーメッシュ柵、金属柵の効果的な設置方法はこちらをご覧ください⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/netsaku_setti
★電気柵の効果的な設置方法はこちらをご覧ください⇒
https://www.choujuhigai.com/fs/chiikan/c/denkisaku_setti

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この記事を書いた人

小野 晋

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