防獣ネットの設置方法と選び方【獣の侵入を確実に防ぐためのガイド】
投稿日:2023年11月15日
運営会社:株式会社 地域環境計画
投稿日 : 2018年01月12日
更新日 : 2024年04月25日
こんにちは、「鳥獣被害対策.com」の唐橋です。
今回の「鳥獣害対策の知恵袋」は、8月に参加した、茨城県主催の「地域ぐるみの野生鳥獣被害防止対策研修会」の様子をご報告します。
この研修会は、茨城県が地域における獣害対策の支援者として育成を行う「獣害対策サポーター」を対象に、8月9,10日に実施されたものです。
内容は、主にアライグマやハクビシンなど中型獣の被害防止についての講演会と現地研修です。
今回のブログは、講演会についてのご報告です。(現地研修・検討会は次の機会にご報告します)
<講演会>当日は、獣害対策サポーターや自治体の関係部署の方々をはじめ、70名程度の参加者が集まりました。
講演会会場の様子
●中型野生動物の電気柵による被害対策について
(講師:埼玉県農業技術研究センター 古谷益朗さん)
主に中型獣(ハクビシン、アライグマ、タヌキ、アナグマ)を対象とした、被害防止対策の考え方と具体的な方法についてご説明いただきました。
講演のポイントを整理すると、
以上のことから、効果的な対策を実施するためには、
が重要なポイントです。
アライグマやハクビシンなどの中型獣の場合は、イノシシやシカなどの大型獣と異なり、建物の屋根裏などに入り込む生活被害への対策も必要になります。
しかし、既に獣害対策に取り組んでいらっしゃる方はお分かりかと思いますが、被害対策の考え方は
大型獣への対策と大きな違いはありません。
どちらもポイントは、動物が利用できる資源(エサや居場所)をきちんと管理したうえで、被害を出す個体を選択的に捕獲する、ことです。
ただし、考え方が同じでも、対策をする時に注意すべきポイントが異なることに注意が必要です。
具体的な例として、侵入防止柵を設置する時、柵の種類は何を選んだらよいでしょうか?
など…
柵の種類はいろいろありますが、対象獣にあったものを選択することが重要です。
また、費用や維持管理の頻度など、柵によってメリットやデメリットがあります。
さらに、設置の方法について、例えば電気柵を設置する場合、対象獣によって電気を流すワイヤーの高さや本数が異なるように、対象獣の生態や行動が考慮されている必要があります。
研修会では、講師の古谷さんが考案した侵入防止柵「楽落くん」を紹介していただきました。
「楽落くん」は、ネット柵と電気柵の複合柵で、ホームセンターなどで手に入りやすい資材を使い、設置が簡単で、人の出入りも楽な柵です。
「楽落くん」は、
など中型獣のほか、イノシシにも効果的な電気柵となっています。
「楽落くん」の構造イメージ
「楽落くん」は、ハクビシンやアライグマ、タヌキなどの中型動物の被害対策として、
などで、“被害にあう時期にだけ設置する”タイプの電気柵です。
の両タイプに対し、絶妙な高さの柵で感電するよう誘導するのが特徴です。
この柵は、普段、動物たちが通っている場所に何か障害物ができると危険なものか確認する「探査」行動を逆手に取った電気柵です。
短時間で簡単に設置でき、丈が低いので人は畑にまたいで入ることができます。
収穫が終わった後の片付けも簡単なのが特徴です。
次回のブログでは、実地演習で行った「楽落くん」の設置について、お話ししたいと思います。
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