投稿日:2018年3月29日
イノシシくくりわなの設置研修~その1
投稿日 : 2012年03月29日
更新日 : 2024年03月19日
こんにちは「鳥獣被害対策.com」の宮畑です。
今日の鳥獣害対策の知恵袋は、イノシシくくりわなの設置についてのお話しです。
関東でもイノシシやニホンジカによる農林業被害、生態系被害が続いており、個体数調整の施策の一つとして、ほとんどの自治体で狩猟期間の延長措置を実施しています。
自治体ごとに対象種や猟法、区域、延長期間が設定されており、栃木県のように終了期間の延長だけでなく、 わな猟のみ11月1日~11月14日まで前倒し延長を実施した自治体もあります。
埼玉県でもイノシシを対象に、わな猟のみ3月15日までの1ヶ月間、猟期を延長しています。
そこで、一般の銃猟の猟期が終了した2月18日からスタッフの実地研修も兼ねて埼玉県でイノシシの足くくりわなを設置してみました。
・イノシシ足くくりわな
今期に埼玉県でのわな猟の狩猟者登録をしていたのが私だけのため、実際の設置や回収は私が行いました。
スタッフには、点検時等に現地に同行してもらい、くくりわなの構造や設置方法の確認をしたり、けもの道や足跡、掘り返し跡、ぬた場等をみんなで見て回りました。
くくりわなを仕掛けるうえで、最初に重要なことは、設置場所の選定です。
まずは、林内や周辺の草地等を踏査して、
- けもの道
- 足跡
- 掘り返し跡
- ぬた場
- 立木へのこすり跡
などの痕跡(フィールドサイン)を探します。
イノシシが生息しているところでは、たいていの場合、けもの道が縦横についています。
このけもの道の中から最近利用していると思われるけもの道の目星を付けます。
- 比較的新しい足跡がついている
- 新しい糞がある
- 立木に新しいこすり跡がついている
- 付近に新しい掘り返し跡がある
等の痕跡(フィールドサイン)の有無などを元に絞り込んでいきます。
また、実際にそこを使っているかどうかの確認に、自動撮影カメラを仕掛けてみるのも有効です(リンク)。
今回もしっかりとイノシシが撮影されていました。
ここぞと目星を付けたら、わなの設置にかかります。
けもの道をイノシシが歩いてきたときに、どこに足をつくかを推定します。
フラットな場所だと決め手に欠けますが、倒木などの障害物が横切っている場所、段差がついている場所では、障害物や段差を越えるために足をつくであろう場所を絞りやすくなります。
また、比較的急傾斜のところでは、足を滑らせながら降りてきて足跡が止まっているところ(少しフラットになっているところ)がある場合もあり、ついた足に体重もかかりやすいため、効果的な設置場所です。
とはいえ、個体の大きさや、斜面を登っていくのか降りてくるのか、ゆっくり歩いているのか走っているのかで足のつき位置は変わります。
このため、ピンポイントで足のつき位置を特定することは困難です。
可能であれば1~2mの間に複数台仕掛けると、より効果的です。
イノシシに警戒されずに、通り道にくくりわなを仕掛けることが出来ていれば、あとは、確率論の問題です。
イノシシがより高頻度に通過するか、ワナの数を増やすかすることで捕れる確率は高まりますが、費用面も設置できるワナの数にも限りがあります。
そこは懐具合や感覚で決めるしかありません。
次回はくくりわなの設置手順についてのお話です。
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