投稿日:2013年4月25日
運営会社:株式会社 地域環境計画
投稿日 : 2019年08月26日
更新日 : 2024年04月22日
こんにちは、「鳥獣被害対策.com」の井上です。
最近、都市域近郊で野菜や果樹を育てている方から、「畑が獣に荒らされているので電気柵を導入したいのだが、どれを選べば良いの?」というお問い合わせを多くいただいています。
そこで、今回のブログでは、失敗しない電気柵の購入方法について、お話をしたいと思います。
電気柵の購入方法ですが、少し前まではJAさんに相談したり、農機具屋さんで購入する、というのが一般的でしたよね。
しかし、最近では、ホームセンターで販売していたり、またインターネットでも購入できるようになりました。
このように、購入ルートが増えるのは良いのですが・・・
近くに農機具屋さんが無かったり、農機具屋さんはちょっと敷居が高いなと感じたり、またホームセンターでは取り扱いの種類が少なくて、本当にこれで良いのか?と思っている方が多くいるようです。
そんな方には、『インターネット』での購入をお勧めします。
はじめての電気柵なのに、実物も見ないでインターネット購入って、本当にいいの?と感じる方もいると思うので、
インターネットでの購入がお勧めできる点を3つ紹介します。
それでは、それぞれの良い点、また注意すべき点について、順を追って説明します。
(ムダが省ける)
電気柵と一言で言っても、使用する際に必要となる部品はとても多く、また専門的な部材も少なくありません。
そのため、電気柵を購入する際は、電気(パルス)を発生させる『本器』のみが必要なのか、あるいは支柱やクイッククリップ、ワイヤー、危険表示板を含めた『セット』なのか、といったことを確認する必要があります。
最近のインターネット広告では、トップページに「写真と値段」が表示されますが、価格の安いものは『本器のみ』である場合も少なくありません。
しっかりと、必要な内容がすべて含まれているのかを確認して購入するようにして下さい。
また、『延長セット』を用意している店舗もあります。この延長セットというのは、本器以外の支柱やクイッククリップ、ワイヤーを合わせた資材セットです。
電気柵のセット商品は、通常、わかりやすいように、100mセットで販売されています。
しかし、ほとんどの場合、セットに含まれる本器は、100m以上の出力をもっています(※)。
なので、畑の外周が200mの場合、100mセットを2つ購入するよりも、100mセット+100m延長セットを購入したほうが断然お得に購入することができます。
※本器の性能は製品によって異なりますので、ご注意ください。
あと、電気柵を初めて購入される方は、『電圧チェッカー』も一緒に購入してください!
セットによっては、電圧チェッカーが含まれているものもありますが、1つ持っていれば十分なので、セットに含まれていない場合が多いです。
もし、電圧チェッカーを持っていないと・・・自分自身で電気柵に触れて、電気が流れているかをチェックすることになってしまいますので、ご注意を。
(間違いがない)
電気柵の設置に必要な資材を確認したら、次はどの獣種に対応した製品を選ぶか?について考えます。
というのも、被害対策の種が
・・・と、獣種によって対策方法が異なり、必然的に購入する資材内容も変わってきます。
つまり、この段階で対策方法を間違えると、せっかく購入した電気柵が全く効かない・・・なんてことにもなりかねません。
気を付けたいですよね。
最近のインターネットでは、『電気柵』と検索すると、最近では様々な種類が現れるようになりました。
しかし、ここで気を付けるのは、その電気柵セットは『どの獣を対象としているのか?』ということです。
ちなみに、対象がイノシシであれば、電気柵の設置段数は2段、設置高さは40㎝(地上から20㎝間隔の2段)
対象がシカであれば、電気柵の設置段数は4段、設置高さは120㎝(地上から20~25㎝、25~30㎝、30~45㎝、40~50㎝)
これに対して、
ハクビシンやアライグマ、アナグマといった中型獣が対象であれば、電気柵の設置段数はシカと同じ4段ですが、設置高さは35㎝(地上から5㎝、10㎝、10㎝、10㎝) が標準となります。
これらをみれば、獣種によって、電気柵の設置方法が異なることが分かりますよね。
しかし!
ホームセンターで販売している電気柵は、ほとんどすべてがイノシシ対策用(2段)なのです!
したがって、イノシシ対策用の2段用電気柵を購入しても、中型獣対策に必要な4段には足りず、結果として防護できない可能性があるので、気を付けてください。
ちなみに、インターネットでは、獣種に合わせた最適なセットを簡単に見つけることができます。
ぜひ、参考にしてください。
あと、電気柵で最も気を付けなくてはいけない点は『漏電』です。
漏電は、主に地上から延びる雑草が電気柵のワイヤーに触れたり、絡まったりすることで発生します。
中型獣対策は、先ほどの図にもある通り、地上から地上から5㎝、10㎝、10㎝、10㎝と、イノシシやシカと比較して、とても低い場所からワイヤーを張るため、漏電しやすい構造であるともいえます。
そのため、最近では、漏電しにくい構造となる複合電気柵の『楽落くん』といった製品も開発され、注目を集めています。
気になる方は、ぜひ、チェックしてください。
以下のサイトには、効果検証を実施した動画もあります!
アライグマ、ハクビシン等の中型動物対策には、獣害防止柵「楽落くん」が最適です
「どの獣種が畑を荒らしているのか分からない」という方は、以下のサイトをチェックして下さい。
獣種を見極める方法が記載されています。
※痕跡から動物を特定する
ちなみに、最近ではトレイルカメラを活用した確認が一般的となってきており、お勧めです。
(安心できる)
もしかしたら、このように感じている方も多いと思います。
実は・・・私も最初は分からず、いろいろな方にお話を伺い、技術やコツを習得してきました。
なので、もしも不安なことがあったら、まずは専門店に相談することをお薦めします。
インターネット販売店には、相談窓口を設けているものもあります。
こういった店舗は、ECショッピングモールではなく、独自の店舗をもち、販売しているところが多いのが特徴です。
ただし、専門店も情報が無いと判断ができません。
なので、相談する際は、
といった情報を伝えるようにしましょう。
野生動物は生息している分布域というものがあります。
例えば、イノシシは北海道には生息していませんし、シカは最近まで茨城県に生息していないとされていました。
こういった情報から絞り込むこともできますし、種によっては、食痕や足跡などから類推することも可能です。
専門店に所属するスタッフは、このような動物生態にも詳しい方が多くいます。親身になって相談に乗っていただけると思います。
今回のブログはいかがでしたでしょうか?
電気柵を選ぶ際は、
この3つのことを心がけてください!
「朝起きて収穫に行くのが不安でしょうがない・・・から、朝起きて収穫に行くのが楽しみでしょうがない!」となるよう、畑を整備していきましょう。
この記事を書いた人
投稿日:2013年4月25日
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