【豚熱(CSF)/イノシシ対策】効果的な防護柵の選び方と設置方法とは?(※旧:豚コレラ)
投稿日:2019年4月2日
運営会社:株式会社 地域環境計画
投稿日 : 2017年09月21日
更新日 : 2024年03月25日
こんにちは「鳥獣被害対策ドットコム」の井上です。
今回の「イノシシ対策の知恵袋」は、ワイヤーメッシュ柵『いのししくん』の設置効果についてのお話です。
目次
ワイヤーメッシュ柵『いのししくん』とは、猪対策用に考案された柵です。
本来、ワイヤーメッシュは、ビル工事の強度補強やコンクリートひび割れ防止を目的として利用されています。
ワイヤーメッシュは、ネット柵よりも丈夫なのでイノシシに噛み切られるようなことはなく、しかも安価で、さらに設置が容易であることから、イノシシを防護するための手軽な柵として多くの地域で利用されるようになりました。
鳥獣被害対策ドットコムで取り扱っている『いのししくん』の特徴は、
ところです。
ちなみに、ワイヤーメッシュ1枚のサイズは、
高さ:1.2m×幅2m、重量:5.55kg
となります。
今回は、このワイヤーメッシュ柵『いのししくん』を設置したミカン農家さんから、『いのししくん』を使ってからは、イノシシによる被害がなくなった!とのお声がけをいただいたので、早速、設置の状況などについて、現地視察を兼ねてお話をお伺いしました。
ワイヤーメッシュ柵『いのししくん』が導入されたのは、神奈川県西部の相模湾に面する地域です。
このあたりは、イノシシによる被害が大きくなってきており、ワイヤーメッシュ柵や電気柵などによる猪対策が進められています。
農家さんに聞いたところ、ワイヤーメッシュ柵『いのししくん』を設置する前はイノシシにやられたい放題で、イノシシの手が届く(顔が届く?)ミカンの木の下の部分に実った果実はすべてといっていいほど、食べられてしまっていたそうです。
『いのししくん』設置前は、この下部の果実はイノシシに食べ尽されていたとのこと
さらに、タチの悪いイノシシは、前足をミカンの木の枝に引掛けて、枝を折ってしまうこともあったそうです。
果実だけならばまだしも、「枝を折られてしまっては、次年、ミカンは実らないではないか!」と農家さんが憤慨するのは当然ですよね。
そんな経緯もあり、猪対策としてワイヤーメッシュ柵『いのししくん』の導入を決めたそうです。
ちなみに、ミカン畑は日当たりのよい傾斜地を利用することが多く、今回のミカン畑も例外ではありません。
急な傾斜地に、石積みの段々畑となるミカン畑は、ワイヤーメッシュ柵の設置場所としては、難易度が比較的高い場所です。
なので、私は地面との接合部を中心にワイヤーメッシュ柵『いのししくん』の設置状況を観察させていただきました。
周辺の農家さんの中には、離農されてしまった方も少なくはなく、ミカン畑の周辺はだんだんと藪化してきています。
そのような悪条件のなか、ワイヤーメッシュ柵『いのししくん』は、しっかりと張られていました。
この設置状況をみて、私が農家さんに「柵を設置するのは大変だったでしょう?」と聞いたところ、農家さんは「かあちゃんと二人でやったけど、意外とスムーズにできたぞ」とのこと。
ワイヤーメッシュ柵は、ロール式の柵とは異なり、パネル1枚は5.55kgで、幅も2mと短いので、傾斜地でも取扱いが容易とのことでした。
樹木などの障害物があれば、しっかりと迂回して設置しています。
傾斜や段々がある場所は、隙間ができないように、しっかりと重ねています。
地面に露出した岩も避けるように設置しています。
イノシシの習性として、障害物があった場合、それがさほど高くない障害物でも、まずは障害物の下を潜ろうとします。
なぜ飛び越えないのか?
それは、障害物を飛び越える場合は、ケガのリスクがあるからだ、と言われています。
そうですよね、仮に着地に失敗して脚をケガしてしまったら…
イノシシたちは病院に行けるわけでもなく、また身体的なハンデを負うことで、競争からは漏れていき、最悪、待ち構えているのは死となるのです。
なので・・・地面とワイヤーメッシュ柵の間には隙間を作ってはいけないのです!
これは何度も言います。
地面とワイヤーメッシュ柵の間には隙間を作ってはいけないのです!
もう一回(くどいですが・・・)。
地面とワイヤーメッシュ柵の間には隙間を作ってはいけないのです!
また、月日が経つと、タヌキなどの中型獣が小さな穴を掘ったり、倒木によって曲がってしまったり、といった不具合が生じる可能性があります。
ワイヤーメッシュ柵のつなぎ目などは、しっかりとチェック!
タヌキなどの中型獣によって掘られた穴。このような場所は、埋めたり、障害物を置いたり、あるいはワイヤーメッシュの端材で補強したりします。
ワイヤーメッシュ柵は、電気柵とは異なり、こまめなメンテナンスは不要です。
しかし、経年的な劣化、あるいは台風の通過後などは、トラブルが発生している可能性もあります。
そのため、定期的なチェックは必ず実施してください!
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