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イノシシに効果的な電気柵の設置方法とは? (電気柵設置のための注意点)

イノシシに効果的な電気柵の設置方法とは? (電気柵設置のための注意点)

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こんにちは「鳥獣被害対策ドットコム」の井上です。

今回の「イノシシ対策の知恵袋」では、イノシシに効果的な電気柵の設置方法についてお話しします。

電気柵が猪に感電する仕組み

まず、電気柵の仕組みについてですが、イノシシが電線に触れると、それがスイッチとなって、電気の通り道ができ、イノシシの体に電気が流れるようになります。

電気柵回路の仕組み
画像:電気柵回路の仕組み
  1. ↓電気柵本機
  2. ↓電線
  3. ↓猪の鼻先(身体)
  4. ↓地面
  5. ↓アース
  6. ↓電気柵本機

このように電気回路が繋がることで、通電します。

電気柵の設置に必要な部品

また、電気柵を設置するためには、様々な部品を組み合わせる必要があります。
ちなみに、1セット揃えるのに必要な部品は一般的に以下のようなものです。

  • 電気柵本機(バッテリー、ソーラーシステム、乾電池など)
  • アース
  • 電線
  • 支柱
  • ゲートハンドル・アンカー
  • きけん表示板

など

電気柵に必要な部品
画像:電気柵に必要な部品

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また、ちゃんと電流が流れているかどうか確認するためのテスターも必要になります。

ガラガーシリーズのテスター

ガラガー電気柵テスター①
画像:ガラガー電気柵テスター①
ガラガー電気柵テスター②
画像:ガラガー電気柵テスター②
ガラガー電気柵テスター③
画像:ガラガー電気柵テスター③

ガラガーシリーズ「テスター」

アニマルキラーシリーズのテスター

アニマルキラー電気柵テスター①
画像:アニマルキラー電気柵テスター:
アニマルキラー電気柵テスター②
画像:アニマルキラー電気柵テスター②

アニマルキラーシリーズ「テスター」

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イノシシに効果的な電気柵の設置方法

それでは、イノシシに効果的な電気柵の設置方法についてお話しします。

①通電の良い場所に設置する

乾いた地面や、柵の外側がコンクリート、石畳、アスファルトなどの通電性のないものとなる場合、イノシシに電流は流れません。

そのため、農地がこのような場所に面している場合は、電気柵を農地の内側に設置するか、通電性のあるトタン板などを敷くなどの工夫が必要となります。

電気柵の設置に最適な場所
画像:電気柵の設置に最適な場所

②アースは湿り気のある場所に、間隔をあけて深く打ち込む

アースがしっかりと機能しないと、十分な電流は流れません。
そのため、電気柵本機に付属しているアースは、すべてを地面対して垂直に、すべてが地中に入るまで、しっかりと打ち込みます。
なお、地面を30cm程度掘ってアースを打ち込むと、さらに効果的になります。

また、アースの間隔は、できるだけ離します。長さが1m以上あるアース棒は、2m以上の間隔をあけて打ち込んでください。

電気柵アース棒を打ち込む際の注意点
画像:電気柵アース棒を打ち込む際の注意点


③碍子(ガイシ)は、外側に向ける

イノシシが支柱ではなく、電線に触れるように、碍子は農地の外側に向けて設置します。

電気柵支柱の碍子は柵の外側に向ける
画像:電気柵支柱の碍子は柵の外側に向ける

④斜面地から離れた場所に設置する

電気柵を斜面地のすぐそばに設置してしまうと、イノシシは斜面の上の方からジャンプし、電気柵を飛び越えてしまう場合があります。
そのため、斜面地からは2m程度は離して、電気柵を設置しましょう。

電気柵は傾斜地から話して設置する
画像:電気柵は傾斜地から話して設置する

⑤漏電防止のために、定期的に草刈りを行う

電気柵は電線〔(+)プラス電極〕→猪の鼻先(身体)→地面→アース〔(-)マイナス電極〕が繋がり、電気が流れます。

そのため、電線に雑草や枯枝などが触れてしまうと、〔(+)プラス電極〕→雑草→地面→アース〔(-)マイナス電極〕とつながって電流が流れ、イノシシに流れる電圧が低くなって
しまいます。
また、バッテリーや電池の消耗も早くなってしまいます。
このようなことを避けるためにも、電気柵の設置前には、きちんと雑草の刈り払いを行いましょう。

⑥電気柵の近くの藪(やぶ)を整備する

農地近くの藪は、イノシシの格好の隠れ場所になります。
イノシシは藪に身を潜めながら、じっくりと農地が観察できます。そして、農地の周辺に張り巡らされた電気柵のまわりをうろうろし、地面の隙間などを見つけて農地内に入ろうと
します。
じっくりと電気柵を探索させないために、気柵の外側3m程度は、下草の刈り払いを行う必要があります。

電気柵付近の草を刈る
画像:電気柵付近の草を刈る

⑦農地を隙間なく囲う

農地の山際だけに電気柵を設置すると、イノシシは隙間を見つけ出して、侵入しようとします。
そのため、電気柵は農地の周囲をしっかりとすべて囲うように設置します。

電気柵は隙間を作らないよう設置する
画像:電気柵は隙間を作らないよう設置する

⑧イノシシの鼻先の高さに電線を張る

電気柵は、電線に触れたイノシシに電気ショックを与え、農地への侵入を防ぐ『心理柵』です。
イノシシの体には、固い毛が生えているため、鼻先などの皮膚が露出した部分にしか電流は流れません。
イノシシは柵などの障害物に対しては、飛び越えるよりも、まずは潜り抜けようとして、電気柵(電線)を鼻先で触って確かめます。
そのため、電線はイノシシの鼻先の高さにまず1本を張り、潜り抜けないようにさらに下方向に何本か張る必要があります。

対象動物に合わせた高さ段数で設置する
画像:対象動物に合わせた高さ段数で設置する

⑨地面の窪地は電線の段数を追加してふさぐ

イノシシは、電気柵を飛び越えるより、まずは隙間を見つけて潜り抜けようとするので、窪地は格好の潜り抜けポイントとなってしまいます。
そのため、地面にくぼみがあったら、電線の段数を追加し、必ず隙間をふさぐようにします。

電気柵下からの潜り込みを防ぐ
画像:電気柵下からの潜り込みを防ぐ

以上が電気柵の効果を十分に発揮させるための設置方法になります。

いずれも細かな点ばかりですが、電気柵でイノシシ被害を防ぐためには、こういった注意点をこまめに点検していくことが重要です。

電気柵を安全に使用するために参考になるサイト【日本電気さく協議会】

なお、電気柵を安全にご使用いただくために、日本電気さく協議会のホームページもご覧ください。

▼電気さくの法律
http://www.nihondenkisakukyogikai.org/Legislation/

▼安全のための自主規準
http://www.nihondenkisakukyogikai.org/safetystandards/

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この記事を書いた人

井上 剛

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