こんにちは、鳥獣被害対策ドットコムの井上です。
今回は、乾電池で作動する電気柵の『ミニ番兵』についてご紹介いたします。
電気柵と聞くと、
- 危険ではないの?人が触れても大丈夫?
- 本当に効果があるの?
- 電気柵周辺の草刈りなど、手入れが大変なのでは?
といったことから、使用に踏み切ることができない方もいるようです。
しかし、電気柵は、金属柵やネット柵と比較しても“設置の手間が少なく”・“安価”なもので、かつ適切に張ることで、しっかりとした効果が得られる防護柵です。
この写真は、「イノシシ対策用電気柵 ミニ番兵100mフェンスキットシステム(14型)」のセット内容一覧です。
※記事更新時の画像です。現在は仕様が変更している場合がございます。
イノシシ対策用電気柵 ミニ番兵100mフェンスキットシステム(14型) 設置手順
「ミニ番兵」の設置方法は以下のとおりです。
①プラスチックポールにクリップを取り付けます。
- クリップをつまみ、クリップのばね部分をポールに通すことで、簡単に取り付けることができます。
- クリップは、ポール1本につき、2個設置します。
- クリップの位置は、イノシシを対象とした場合、地上から20㎝と40㎝がベストです。
- あらかじめ、ポールを土に埋め込む深さを想定して、セットしておくと設置が楽になります。
②ポールを立てる
- 田畑の回りに、4mおきにプラスチックポールを立てます。
- プラスチックポールは、倒れないようにしっかりと差し込みましょう。
- ポールを差し込む際、クリップの取っ手は、動物がいる方向へ向けておきます。
- コーナー部分やゲート部などの力がかかるような場所には、樹脂ポールや垂木などの角杭(別売)を設置します。
- 角杭についても外側に碍子を取り付けるようにします。ただし、柱の角でワイヤーが擦り切れたり、漏電したりすることもあるので、注意しましょう(下図参照)。
③クリップ位置を調整する
- クリップは、地上から20㎝(下段)40㎝(上段)となるように調整します。
- クリップの取っ手が、しっかりと動物がいる方向へ向いているか確認します。
④ワイヤーロープをクリップに通す
- 金属部分を織り込んだワイヤーロープをクリップに通します。
- 通し方は、下図のとおり、隙間の部分から引っかけるように通します(ここが、作業短縮のミソです!)。
動画:クイッククリップの使い方
⑤ワイヤーの緊張
- ポリワイヤーは性質上、少しの緩みが生じるので、こういった場合は緊張具でダブついたワイヤーを巻き取ります。
動画:緊張具の使い方
⑥ワイヤーロープの連結
- 上段・下段ともに、ワイヤーロープを設置したら、あまったワイヤーロープで上段と下段をしっかりと連結します。
- この連結は、装置(本機)付近で行います。100m以上設置する場合は、100mごとに1か所連結させるようにします。
⑦電気を流す装置(本機)とアースの設置
a. 装置(本機)の設置
- 装置(本機)の設置場所は、土が乾燥している場所だと通電が悪くなるため、土壌水分が多い湿った場所を選びます。
- 設置場所が決まったら、ピッグテイルポールをしっかりと差し込み、乾電池を入れた装置(本機)を吊るします。
※この時はまだ、装置(本機)のスイッチをOFFにしたままにしておきます。
b.アースの設置
- アースはしっかりと土中に差し込みます。
- 差し込みが不十分だと、十分な効果が得られなくなってしまいます。
⑧きけん表示板を設置する
- 人の目につく場所に、「きけん表示板」をセットします。
⑨電源をONにする
これで電気柵「ミニ番兵」100mフェンスキットシステムの完成です。
はじめ他の方でも、「ミニ番兵」であれば1~数時間程度で設置は完了します。(事前の草刈り時間は除きます)
単一電池で稼働する「ミニ番兵」は、鳥獣被害対策.comで取り扱う電気柵のうち、もっとも手軽なサイズの電気柵セットです。
イノシシ等の獣害に悩まれている方に、ぜひおすすめです。
なお、市町村によっては、電気柵の購入に補助金制度があるところもあります。
※詳細は、所在する市町村(有害鳥獣担当)にお問い合わせください。