投稿日:2015年12月15日
イノシシ足くくり罠の設置方法②~正しい設置手順と捕獲率アップのポイント~
投稿日 : 2015年10月02日
更新日 : 2024年04月22日
こんにちは「鳥獣被害対策ドットコム」の井上です。
今日のイノシシ対策の知恵袋は、前回に引き続き、イノシシ足くくり罠の設置方法についてのお話しです。
前回は、イノシシの痕跡、つまりけもの道や、ぬた場、足跡、掘り返し跡、立木へのこすり跡といった痕跡(「フィールドサイン」といいます)を手がかりに、設置場所を選定するという話をしました。
●前回のブログはコチラから⇒
イノシシ足くくり罠の設置方法①~設置場所の選定方法と捕獲率アップのポイント~
今回は、横ハネ式の足くくり罠の設置手順についての話です。
足くくり罠を設置するのは、この“けもの道”に決定です。
●使用した足くくり罠
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目次
イノシシ足くくり罠(横ハネ式)の設置手順
①罠の外枠を埋めるための穴を掘る
②掘った穴に罠の外枠を埋める
この時の注意点としては、埋めた外枠がグラつかないように、隙間にはしっかりと小石を入れるなどして固定します。
③スプリングを縮め、安全フックで固定する
わなが作動して、バネが開く際に90度未満となるように、ストッパーを固定します。バネが開いた際、広がりすぎる位置にストッパーをセットしてしまうと、足くくりの輪の締まるスピードが遅くなり、また輪を締め付ける力も弱くなってしまうので、注意が必要です。
④ワイヤーの輪を広げて、締め付け防止のための金具をしっかりと締める
次に、内枠に輪をかけ、静かに安全フックを外して、スプリングを広げます。
⑤ワイヤーを内枠の上部ぎりぎりまで引き上げ、内枠を埋設した外枠に静かにセットする
※ワイヤーをセットした内枠を外枠にセットしてから埋設してもOKです。
⑥立木などにワイヤーの端を巻き付けて、シャッフルで固定する
余裕があれば、木の根元を掘り根にワイヤーを固定してワイヤーごと埋設することでより気づかれなくすることも効果的です。
⑦スプリングを木の葉や土、枝等を利用してカモフラージュする
このとき、内枠部分のぎりぎりまで土を入れて固めてしまうと、イノシシが足をついた際に、くくり輪の掛かりが浅くなる可能性が高くなるので、注意しましょう。
また、完璧にカモフラージュしようと、石や太い枝等をスプリングの上や稼動範囲に厚く覆い過ぎると、スプリングがうまく開かなくなってしまうので、注意が必要です。
⑧標識をつける
標識は、ワナの見やすいところに、1cm角以上の大きさで、登録年度、登録番号、住所、氏名、連絡先及び登録証記載の知事名を記載したものが必要です。
これで、イノシシ足くくり罠の設置は完了です!
イノシシ足くくり罠 設置後の点検
翌日、点検に行ってみると。。。
足くくり罠の縁を踏んだ足跡を発見!…
足のつく場所があと10cmずれていたら…
また、違う場所に設置した足くくり罠は、罠のある場所をわざと避けて通ったと思われる足跡が残っていました。
なんだか怪しい…と感づかれてしまったようです。。。
倒木や自然にできた段差を利用する方法もありますが、捕獲率を高めるためには、わなを埋設した場所をピンポイントで踏ませる「仕掛け」も必要です。
木の棒や石などで足をつく位置を限定させたり、他のけもの道を倒木などでふさいで誘導したりすることも効果的です。
最後に くくり罠設置の際に気を付けるべき「臭い」
最後に、作業全体をとおして注意すべき点は、『人間の臭いを残さない』という点です。
罠は直接触れず、軍手などをつけて取り扱うことが肝心です。
より慎重に埋設するには、汗が染みる軍手は使わず、ビニール手袋や皮手袋を使う、足の踏み位置を決めたら、極力ほかの場所に足をつかないようにし、必要以上に埋設場所を荒らさない、掘り起こした土はビニールシートの上に置き、埋設時に埋め戻すなど、気を使っても使いすぎということはありません!
イノシシをはじめとした野生動物は、やはり、相当に鼻が利きますので、注意してください。
また、雨の降る日などは、人間の臭いが流され、猟果があがるといったこともあるようです。
自分がイノシシになったつもりで歩くであろう場所を絞り込み、イノシシに悟られないように罠を仕掛け、さらには人の気配(臭い)を消し去るなど、イノシシの警戒心を最も小さくして捕獲することが必要です。
それでは、良い猟果を期待します!
●前回のブログはコチラから⇒
イノシシ足くくり罠の設置方法①~設置場所の選定で捕獲率アップ~
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