【金属柵】イノシシ用防護柵 設置1年後の状況とメンテナンス方法
投稿日:2018年10月3日
運営会社:株式会社 地域環境計画
投稿日 : 2014年06月23日
更新日 : 2024年04月22日
こんにちは「鳥獣被害対策ドットコム」の宮畑です。
本日は【金属柵】についてのお話です。
前回の【電気柵】についてはコチラをご覧ください。
⇒イノシシ対策_侵入を防ぐ【電気柵編】
金属柵は耐用年数が長く、物理的な強度が強いことから、おもに長距離に設置されることが多い柵です。
保守管理の手間が電気柵よりかからないため、山間地や広大な敷地を囲う時によく利用されています。
また、長距離の設置に限らず、被害の多い地域では電気柵とセットで農地を囲ったり、金属柵単体でもよく利用されています。
金網柵には大きく分けてパネルタイプとロールタイプがあります。
パネルタイプは1m×2m程度のパネル状なったもので、よく使われるものにワイヤーメッシュというものがあります。
ワイヤーメッシュとはもともとコンクリートに埋め込む補強資材ですが、網目の寸法も15cm角くらいで、1枚当たりの単価も比較的安いため、獣害の防除柵としてよく使われています。
ロールタイプは牧場や平野部にあるゴルフ場など起伏の少ない場所や集落ぐるみ、山中など長距離での設置が多い柵です。
価格的には、電気柵、ネット柵と比較すると最も高額になりますが、労力的に頻繁な点検が困難だったり、電気柵などで被害を防ぎきれなかったりする場合など、状況に応じて選択することが必要です。
ワイヤーメッシュは1辺が15cm×15cm程度の規格のものが多く、イノシシなどの成獣は侵入できませんが、ウリボウは簡単に通り抜けてしまいます。
建設資材として流通しているため価格は1枚700円前後と比較的安いのですが、ウリボウが侵入してしまったり、高さが1m位のため、シカなどは簡単に飛び越えてしまうなどのリスクがあります。
イノシシも必要に迫られれば、1mは飛び越えてしまえる高さです。
このため、トタン板などを併設して、隙間をなくしウリボウの侵入を防いだり、飛び越え(向こう側が見えないと飛び越えを抑止できます)を防止するなどの対策をとられていることも多いです。
このような欠点を補うべく、ウリボウの侵入も防げるように下側の網目を小さく改良したり、イノシシの飛び越えを防止するよう高さも1.2mと高く改良したりした、イノシシ対応のワイヤーメッシュが販売されています。
また、イノシシがワイヤーメッシュなどの障害物を通過しようとするときは、上を飛び越えようとするよりは下から潜り込もうとすることを優先します。
よりリスクの小さい方法を選択するわけですね。
このため、地際もペグなどでしっかり固定することが重要です。
とはいえ柵を設置する場所がまっ平なんてことはあり得ないので、少しの凹凸であれば地表を平らに整地する、谷や小さい水路などは別途金網等でふさぐ、ことが必要です。
せっかく金網柵で広く囲ったのに、たった1ヶ所でも侵入できる隙間があったら水の泡です。
「このくらいの隙間なら大丈夫だろう」と思っては痛い目を見てしまいます。
何とか潜り込もうとチャレンジし最終的に地面を掘ったり金網柵がゆがんだりして侵入を許すことになります。
きっちりとふさぐことをお勧めします。
写真はロールタイプの金網柵です。
パネル式より弾性がありゆがみやすいですが、地際の隙間から無理矢理侵入した跡です。
地際からの掘り返しによる侵入防止と踏み切り位置を遠くして飛び越えの防止に配慮したスカートパネル付の製品もあります。
資材が増える分価格もやや高くなりますが、それだけの効果は期待できる製品です。
次回はネット柵についてお話します。
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